「韓非子」における記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/11 04:16 UTC 版)
「箕子の憂い」の記事における「「韓非子」における記述」の解説
中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります。韓非子/喩老 たとえ話に意味を乗せ、その後に注釈を示している。殷の紂王が、はじめて象牙の箸を作った。それを知った家臣の箕子が恐れを抱いた。象牙の箸を何故そこまで恐れるのか分からない周囲の者たちに、箕子が語った。 「象牙の箸を使うとなれば、(今まで用いていた)素焼の器などではなく玉(翡翠)の器や犀の角の杯を用いたくなるだろう(象箸玉杯、ぞうちょぎょくはい)。象牙の箸に玉の器で食事をするとなれば、(今まで食していた)豆の葉や藜の汁などではなく水牛や象や豹の肉が盛られるだろう。豪華な食器に豪華な食事をするとなれば、粗末な衣服と粗末な家屋では満足できずに錦の衣服と豪華な宮殿が欲しくなるだろう。象牙の箸に釣り合うものを集めていけば、いずれ国中の財物を集めても足りなくなる。私が怖いのはその行きつく先だ。だから象牙の箸を恐れるのだ」 このたとえ話に続けて韓非は「箕子は象牙の箸を見ただけで天下が乱れることを悟った。老子は「小を見て大を知ることを明という」と言っている」とまとめている。
※この「「韓非子」における記述」の解説は、「箕子の憂い」の解説の一部です。
「「韓非子」における記述」を含む「箕子の憂い」の記事については、「箕子の憂い」の概要を参照ください。
- 「韓非子」における記述のページへのリンク