《春愁》の正しい読み方
「春愁」の正しい読み方
「春愁」の読み方は「しゅんしゅう」である。「春愁」という漢字それぞれの読み方に注目すると、「春」は音読みで「シュン」、訓読みで「はる」と読む。季節の一つであり、新年や始まりの季節を意味する言葉なので「春」を用いられる熟語も多数存在する。漢検9級相当の漢字である。「愁」は音読みで「シュウ」、表外の音読みとして「ソウ、ゾウ、シュ、ジュ」がある。訓読みでは「うれ(い)」「うれ(える)」と読む。心を痛める、思い悩む、悲しむなどの意味がある。漢検準2級相当の漢字である。
「春愁」の意味解説
「春愁」という言葉は、「春になると、気分が沈んでしまう」というような、春という季節に対してなんとなく愁いを感じてしまう感情の事である。春は別れの多い季節ということもあり、大切な人と別れた寂しさ、憂鬱感を表すときに用いたり、失恋で傷心した気持ちを例えた歌に使われたりすることもある。思春期にいる少年少女の不安定な心理描写を比喩して「春愁」と表すこともある。なぜ「春愁」と読むのか・理由
「春愁(しゅんしゅう)」は、「春」と「愁」それぞれの常用的な音読みが組み合わさった読み方によって成り立っている。意味合いも「春を愁う」なのでそれぞれの漢字が持つ意味通りの言葉となっている。特別な読み方をしないので「春」と「愁」という漢字の読み方を知っていれば「しゅんしゅう」と読める。「愁う」は動詞なので、「春愁う」と書くと「はるうれう」という読み方ができる。「春愁」の類語・用例・例文
「春愁」は物悲しさや愁いを表現した言葉である。似た表現としては「憂欝、愁い、愁思、哀愁、センチメンタル、メランコリー」などがある。「春愁」は俳句で春を表す季語として使われる。俳句や短歌だけではなく、歌や小説のタイトルとしても使用されている例がある。
【俳句】
春愁や派手いとへども枕房 / 飯田蛇笏
春愁やこの身このまゝ旅ごころ / 久保より江
春愁のかぎりを躑躅燃えにけり / 水原秋桜子
【小説】
『来なけりゃいいのに』収録「春愁」/乃南アサ祥伝社
『いすかのはし』収録「春愁」/福田登女子健友館
【歌】
『春愁』/Mrs.GREEN APPLE
【手紙時候の挨拶】
「春愁の候」4月頃の時候の挨拶として使うことができる。
例文
「春愁の候、皆様ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
【四字熟語】
「春愁秋思(しゅんしゅうしゅうし)」
【意味】いつも思い悩んでいる、気をふさいでいること。春の憂鬱感と秋の寂しさ。
「春愁」の英語用例・例文
春愁を英訳すると"spring depression"である。"spring"は春、"deduction"は、憂鬱、凹み、降下などの意味を持つ。桜を見て悲しくなるのは、いわゆる春愁の季節だからだろう。
It is probably because of the so-called spring depression that makes me sad when I see the cherry blossoms.
春愁を乗り越えて次の出会いを見つける。
Overcome spring depression and find the next encounter.
春の気候は好きなのに、春愁のせいか寂しくなってしまう。
I like the spring climate, but I feel lonely because of spring depression.
片づけが終われば春愁の心も晴れるだろう。
When the tidying up is over, the heart of spring depression will clear up.
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