《春暁》の正しい読み方
「春暁」の正しい読み方
「春暁」の正しい読み方は、「しゅんぎょう」である。音読みで統一した形であり、「しゅんぎょう」以外の読み方はない。「はるあかつき」という読みは誤りである。また、「はるあけぼの」と間違えないように注意が必要である。「はるあけぼの」と読むのは、「暁」ではなく「曙」を使用した「春曙」だ。ただ、「春暁」は、主に男性の人名として使用されることがある。その場合の読みは、「はるあき」が多い。「春暁」の意味解説
「春暁」とは、春の季節の夜明けごろという意味の言葉である。「暁」は、夜明け前の薄暗い時間帯を指す。ただ、春暁という表現では、薄暗い間だけではなく、ある程度日の光が差している夜明けごろも含む。そして、同じ意味で、俳句の季語としても使用される言葉だ。また、中国唐の時代の詩人である、孟浩然が読んだ五言絶句のタイトルでもある。日本でも有名であるため、春の夜明けを表すよりも、五言絶句を指すために使用されることは珍しくない。なぜ「しゅんぎょう」と読むのか・理由
「春暁」の「しゅんぎょう」という読みは、それぞれの漢字を音読みしている形である。中国の句が元になっているため、中国語の読みが発展した形の音読みで特に問題はない。そして、「春」と「暁」はいずれも、「しゅん」「ぎょう」以外の読みがないので、「しゅんぎょう」と読むのは自然である。「春暁」の類語・用例・例文
「春暁」は、春の夜明けを指す、あるいは五言絶句のタイトルとして使用するという、2通りの使い方がある。例文にすると、「夜更かししたついでに、春暁の空を眺めよう」「この俳句は、春暁を季語として上手に取り入れている」「春暁は国語の授業で出てくるが、多くの人が最初の部分しか覚えていない」という風になる。「春暁」の類語としては、「春曙(しゅんしょ、はるあけぼの)」が挙げられる。春暁は、春の季節の夜明けごろ全般を指すが、厳密には薄暗い時を春暁、明るくなってきたころは春曙と表現するのが正しい。また、「有明(ありあけ)」という類語もある。陰暦の16日より後、月が残った状態で夜が明けることを指す言葉だ。夜明けを指すと共に、俳句で季語として使用される点が、春暁と共通している。
「春暁」の英語用例・例文
「春暁」を英語で表現する場合、「spring dawn」を使用する。春の夜明けを意味する表現である。そして、春の明け方を指すだけでなく、詩のタイトルとしての「春暁」も「spring dawn」と表現することができる。ただ、中国語の読みを元にして「chunxiao」とする場合もある。それらの表現を用いて例文を作ると、「Spring dawn has a unique atmosphere.(春暁には独特の雰囲気がある)」「This assignment is to write a haiku using the word "spring dawn".(この課題は、春暁という言葉を使って俳句を作るというものだ)」「Chunxiao is a poem of four lines that is widely known overseas.(春暁は、海外でも広く知られている五言絶句である)」といった形になる。《春暁》の正しい読み方
「春暁」の正しい読み方
「春暁」は「しゅんぎょう」と読む。孟浩然の漢詩(五言絶句)の題としてよく知られる。「春暁」の意味解説
「春暁」とは、春のあかつき(暁)のことであり、要するに春の明け方・日が昇る前のまだほの暗い時間帯のことである。古来、夜半から明け方にかけては時間の推移によって「あかつき」「しののめ」「あけぼの」と区別して呼んでおり、最も夜に近い明け方をあかつき、最も朝に近い明け方をあけぼのと称した。あかつきは、夜が明けようとしているがまだ暗くてあたりがよく見えない状況にあることを示している。
中国・唐の時代の詩人・孟浩然の五言絶句「春暁」では、「春眠不覚暁(春眠暁を覚えず)」と詠まれている。
「春暁」は春の季語でもある。「あかつき」と「あけぼの」を含めて明け方という意味を表している。「暁」はまた、明け方を表す季語として春だけでなく他の季節にも用いられ、「夏の暁」「秋暁」「冬暁」などとも詠まれる。
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