《々》の正しい読み方
「々」の正しい読み方
「々」の読みはなし。単体での読み方はないが、同じ漢字を重ねて記載する場合の2文字目の漢字の代わりとなり、「佐々木」の「さ」のように基本的に読みは1文字目に従う。しかし、「人々」の場合は「びと」、「晴々」の場合は「ばれ」と直前の漢字によって読みが変化する。々は記号の一つで漢字ではないが、漢和辞典によっては収載しているものもある。記号として「ノマ」や「ノマ字点」と呼ばれることがある。「々」の意味解説
「々」は、固有の意味を持たない記号の一つであるが、「同じ」という意味で用いられている。直前にある文字を繰り返すことから、踊り字、繰り返し符号、畳字と呼ばれる。もともとは「同」の古字である「仝」という漢字がもとになっているとする説や、中国で用いられていた二点が日本で変化したとする説などがある。ちなみに、スマートフォンやパソコンで「々」と表示するためには、々の意味する「おなじ」や、働きを表す「くりかえし」と入力して変換する。なぜ「々」と読むのか・理由
「ノマ」や「ノマ字点」と読まれるのは、カタカナの「ノ」と「マ」を組み合わせた記号に見えるからである。「々」の類語・用例・例文
類語としては、ひらがなやカタカナでは、一の字点といわれる「ゝ、ゞ、〵、ヾ」が用いられる。ひらがなでは「ああ」は「あゝ」、濁りのある「ただ」は「たゞ」というようになる。またカタカナでは、「ア〵」や「タヾ」となる。また、漢字の訓読みについては、二の字点といわれる「〻」が用いられて「夫〻」や「様〻」となる。用例としては、人名では名字で佐々木、野々村、加々美、名前では菜々、奈々子、奈々美、菜々美など。その他、二字熟語では、夫々、各々、種々、安々、島々、諸々、遥々、青々、淡々、凛々、鈴々、深々、満々など。また、四字熟語では、威風堂々、侃々諤々、三々五々、是々非々、生々流転、喧々囂々、興味津々など。例文としては、「遠路遥々、鹿児島まで来た」、「凛々しい若者が現れた」、「帽子を深々とかぶる」、「大物を釣り上げた漁師が、威風堂々と港に入る」、「兄が妹のケーキにのっているイチゴを虎視眈々と狙っている」、「新たに開店するスーパーのセール内容に興味津々だ」。「々」の英語用例・例文
「々」のような繰り返し符号は、英語にはない。「同上」の意の符号でditto markがあり、記号で「〃」と表す。文中で上の単語が繰り返し使われる場合に「〃」を使う。なお、あらたまった書類などでは、「same as(the)above」という表現が使われる。「same as above」の例文としては、It is the same as the above.(それは上記と同じである)、The rest is the same as above.(残りは上記と同様である)、The situation of shopping streets all over the country is the same as above for all types of stores. (全国各地にある商店街の状況は、どの業態の店舗でも上記と同じである)。- 《々》の正しい読み方のページへのリンク