《飢餓》の正しい読み方
「飢餓」の正しい読み方
「飢餓」の正しい読み方は「きが」である。「飢」は音読みでは「き」、訓読みでは「う」える、「かつ」えると読む。「餓」の音読みは「が」、訓読みは「飢」と同じ「う」える、「かつ」えるである。「飢」も「餓」も、訓読みは常用漢字表にはない読み方だ。「飢餓」の意味解説
「飢餓」の意味は長期間食べ物がないことによる、極度の空腹状態である。長期間にわたり十分な食料を口にすることができず、栄養が不足して生存や社会的な生活が困難な状態を言う。 国連食糧農業機関(FAO)の言う栄養が不足した状態とは、健康的かつ活動的な生活を送るために十分なエネルギー量を、食物から継続的に入手できない状態のことだ。国連世界食糧計画(WFP)による飢餓の定義は、身長に対して適当とされる最低限の体重が維持できておらず、軽い活動を行うのに必要なカロリー数を摂れていない状態である。カロリー数は年齢や性別、体の大きさや活動量などによって異なる。比喩的に使った場合は、望むものを手に入れられず満たされない状態・飢餓感のことだ。なぜ「飢餓」と読むのか・理由
「飢」は音読みで「き」、「餓」は音読みで「が」である。「飢餓」という熟語は、音読みするため「きが」と読む。「飢餓」の類語・用例・例文
「飢餓」の類語は「飢え」や「干乾し(ひぼし)」、「飢渇」などである。「飢餓」の用例は織田作之助の「大阪の憂鬱」に「所が、きけばその青年は一種の飢餓恐怖症に罹っていて、食べても食べても絶えず空腹感に襲われるので、無我夢中で食べているという事である」がある。これに続く文「逞しいのは食慾ではなく、飢餓感だったのだ」は、メタファーとしての「飢餓」だ。太宰治の「女の決闘」には、「今迄は、かの流行作家も、女房の行く跡を、飢餓の狼のようについて歩いて」の一文が見られる。例文としては「ユニセフは飢餓撲滅を目標に活動しており、飢餓に苦しむアフリカの子供たちの映像がテレビでも放映されている」などがある。「現代の日本に住む多くの人は、空腹を感じることはできても飢餓を体験することはできない」といった使い方も可能だ。比喩として使えば「犯罪に走る人たちが抱える飢餓感も人それぞれであり、ジャーナリストの取材でわかったことだけでは十分理解したとは言えない」と言う使い方もできる。
「飢餓」の英語用例・例文
「飢餓」の英語は「hunger」、「starvation」である。用例としてはTanaka Corpusの「Hunger knows no law」(飢餓の前に法律なし)や、研究社 新英和中辞典の「Hunger makes people desperate」(飢餓は人を捨て鉢にする)などがある。「starvation」の用例は浜島書店 Catch a Waveの「Starvation induces autophagy」(飢餓はオートファジーを誘発する)などだ。例文は「I saw a child in a movie suffering from hunger(starvation) even though he lived in japan」(日本で暮らしているにもかかわらず、飢餓に苦しむ子供を映画の中で見た)などである。
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