《颯》の正しい読み方
「颯」の正しい読み方
「颯」の正しい読み方は、訓読みで「はやて」、音読みで「サツ・ソウ」である。「颯」の意味解説
「颯」は、一字で「風の吹くさま」「きよらかなさま、また、きびきびしたさま」「はやて・疾風」という意味を持つ素早く小気味よく動くさまを表現する言葉(颯と、颯爽など)のほか、日本では常用漢字外ではあるが、人名用漢字に定められており、人名にも広く使用されている。「颯」は、「立」と「風」からなる会意兼形声文字(会意文字でもあり、形声文字でもある漢字のこと。2文字以上の漢字の形・意味とともに、意味を表す文字と読みを表す文字を組み合わせてできている)である。「一線の上に立つ人」の象形(「立」の意味)と「風をはらむ帆と風雲に乗る辰の象形」(「風」の意味)から、風が立つことを意味し、そこから「疾風(しっぷう・はやて。急に激しく吹く風のこと)」や、「風の吹く音」を意味する「颯」の文字が出来上がった。なぜ「颯」と読むのか・理由
音読みの「サツ・ソウ」は元々の中国語での読み方であり、訓読みの「はやて」は、漢字が日本に伝わったのちに、「颯」の持つ意味を日本語に翻訳したことで生まれた、日本独自の読み方である。「颯」の類語・用例・例文
「颯」は、前述したように「素早く小気味よく動く様子」を表す言葉や、人名に使用される。用例としては以下のようなものになる。・「颯爽(さっそう)」…「彼女は肩で風を切りながら颯爽と歩み行く」・「颯然(さつぜん)」…「一羽の鳥が、颯然と目の前を横切った」・「颯と(さっと)」…「何者かの気配を感じ、男は颯とドアの後ろへ身を隠した」・「颯颯(さっさつ)」…「心事を丸出にして颯颯と応接す可し」※福沢諭吉『学問のすゝめ』より・人名(男)…「颯太(そうた)」「颯平(そうへい)」「颯介(そうすけ)」「颯人(はやと)」「千颯(ちはや)」など・人名(女)…「颯月(さつき)」「颯良(さら)」「颯希(さき)」「颯佳(はやか)」「一颯(かずさ)」など「颯」の類語と用例は、以下のようなものである。・「疾風」…「剣士は刀を振りながら、疾風のごとく敵の間を駆け抜ける」・「突風」…「突如吹いた突風によって、物置小屋の屋根が吹き飛ばされた」「颯」の英語用例・例文
「颯」の文字そのものの英語表現は不可能なため、ここでは「強い(または強めの)風」を意味する英語表現を複数、用例とともに記載する。・「gale」…「It is blowing a gale.(大変な大風だ)」・「strong wind」…「A strong wind blows.(強風が吹く)」・「fresh breeze」…「I felt the fresh breeze on the sundeck.(サンデッキの上で爽快な風を感じた)」・「squall」…「The squall leveled some houses in the area.(そのスコールはその地域の家を数軒なぎ倒した)」- 《颯》の正しい読み方のページへのリンク