《養蚕》の正しい読み方
「養蚕」の正しい読み方
「養蚕」の正しい読み方は、「ようさん」である。「養」と「蚕」をそれぞれ音読みしている形であり、文法的にも特殊なものではない。「蚕」には「てん」や「ぞん」といった読みもあるが、「養蚕」には「ようてん」や「ようぞん」といった読み方はない。また、「蚕」は一般的に「かいこ」と読まれる漢字だが、「養蚕」を「やしないがいこ」と読むことはない。あくまでも「ようさん」のみである。「養蚕」の意味解説
「養蚕」とは、生糸を得るために、虫である蚕を育てるということである。蚕という虫は、品種改良によって、人の手を借りなければ生きていけないようになっている。そのため、蚕を育てる場合は、人が蚕を養う構図となるので、「養蚕」という漢字が当てられている。養蚕は基本的に、蚕が幼虫から成虫になる間の繭から、生糸を取るために行うが、それ以外にも漢方や医薬品の素材として蚕を育てる場合もある。それらもまとめて養蚕と呼ばれる。なぜ「ようさん」と読むのか・理由
日本では原則として、2文字以上の漢字を使用している熟語は音読みで統一する。そして、「蚕」の代表的な音読みは「さん」であり、数多くの熟語で使用されている。「養蚕」も例外ではなく、「さん」を用いる。また、「養」には「よう」以外の音読みは存在しないので、「養蚕」は「ようさん」という読み方となる。「養蚕」の類語・用例・例文
「養蚕」という言葉は基本的に、生糸を得る目的で、蚕を育てるということを表すために使用する。例文にすると、「養蚕は、日本の歴史に欠かせないものである」「私は昔、養蚕を行っている場所に見学に行ったことがある」といった形になる。そして、「養蚕業」という言葉にして使用することも多い。その場合は、「岐阜県の一部地域では、養蚕業が盛んであった」「現代の養蚕業で使用される技術力は、非常に高い」のような形になる。「養蚕」の類語としては、「蚕糸(さんし)」が挙げられる。文字通り蚕の糸という意味の言葉だが、蚕を育てて糸を作り出すまでの工程全てを指すために用いる場合もある。そのため、「蚕糸」の中には、「養蚕」の意味が含まれていることとなる。
「養蚕」の英語用例・例文
「養蚕」を英語で表現する場合は、「sericulture」という最適な単語があり、そのまま「養蚕」として使用することができる。また、養蚕は伝統的な意味合いが強い言葉であるため、伝統を意味する「culture」と、蚕を指す「silkworm」を組み合わせて、「silkworm culture」と表現することも可能だ。例文は、「I'm learning about sericulture(養蚕について学んでいる)」「Silkworm culture is flourishing in this area(この地域では養蚕が盛んである)」といった形になる。- 《養蚕》の正しい読み方のページへのリンク