〈双剣〉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 05:03 UTC 版)
「ウィザーズ・ブレイン」の記事における「〈双剣〉」の解説
〈騎士〉の一種で、本来一人につき1つしかないI-ブレインを右脳と左脳に一つずつ持つ「規格外」の《魔法士》。2つのI-ブレインを別々に使用できるため、〈悪魔使い〉の“並列”と同様に2つの能力を同時に使用できる。 例を挙げれば、自己領域と身体能力制御の同時使用ができ、通常の〈騎士〉の弱点である“自己領域から身体能力制御への切り替えのタイムラグ”がない。ただし並列処理中は身体能力制御の加速率が若干低下する。また、2つのI-ブレインに別々の身体能力制御を処理させることで、身体能力制御を二重使用できるため、通常の〈騎士〉の上を行く移動手段も使える。 シティ・マサチューセッツの《マザーコア》製造システム〔ウィザーズ・ブレイン・ファクトリー〕において、偶発的に誕生した。 二重(デュアル)No.33がこれにあたる。彼は双剣の名のとおり『陰』と『陽』の二振りの騎士剣で戦うが、実際に《魔法士》として二振りの剣を必要とするのかは今の所不明。 万象之剣(ばんしょうのつるぎ) 騎士剣『森羅』に自己領域の代わりに搭載されている機能。自滅の可能性を秘めた非常に危険な機能であるため、抑制機構が一番〜七番まで設けられている。 使用者である〈騎士〉の肉体そのものを《情報制御》により強制操作する。具体的には、仮想の骨格や血管、神経、筋肉などで構成された仮想の肉体を構築し、殲滅曲線(正式名称は最適運動曲線)と呼ばれる“周囲の敵を殲滅するのに最適化された運動曲線”に沿って仮想の肉体(とリンクした使用者の肉体)を動かすことによって、肉体に与えられたあらゆるダメージを無視して周囲の敵を殲滅するまで戦い続けることができる。抑制機構を一部解除するだけでも仮想の肉体を構築するなどの効果はあり、抑制機構を全て解除すれば完全発動し使用者の意思を一切無視して戦い続ける。また敵を殲滅する為だけの機能で回避や防御は一切考慮されておらず、最適な軌道をとるために自ら敵の攻撃に真っ向から直進し続けることになる。 戦闘中に使用者の肉体がダメージを負う可能性があるため、通常ならば最適運動曲線に沿った運動が常にできるとは限らず実用性に乏しいが、使用者の負傷を仮想の肉体を介して仮想修復することで、最適運動曲線による殲滅を可能としている(例えば動脈を切られても、仮想的に動脈が繋げられて失血を防ぎ、現実には動脈が切られた状態のまま流血もせず通常通りの行動が可能)。そのため最終的にI-ブレインが活動停止する(脳細胞のダメージすら無視するため、事実上の脳死)まで肉体は維持され、I-ブレインが起動しているか、もしくは致命傷となりうるダメージを負った状態でも『森羅』を手放さない限り死亡することはない。その代償として、脳のリミッターを解除し通常の脳細胞までをも侵食するほど膨大な負担がI-ブレインへかかるため、戦闘中凄まじい脳へのダメージと激痛に耐え続けなければならない。まさしく“死ぬまで戦わされる狂戦士(狂神)の剣”である。 デュアルNo.33(ディー)のもつ双剣の片方『陰』の中枢結晶が一部欠損した際、かつて騎士剣『森羅』の持ち主であった黒沢祐一の許可を得て、天樹月夜が『陰』の修復に『森羅』の中枢結晶を利用したため、この機能が使用できるようになった。
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