香港 名称

香港

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/21 14:22 UTC 版)

名称

香港という名称は珠江デルタ東莞周辺から集められた香木の集積地となっていた湾と沿岸の村の名前に由来する。現在の香港島南部の深湾と黄竹坑にあたる。英語や日本語でのホンコンという呼び方は広東語(厳密には蜑民の言葉・zh:蜑家話)によるとされる。標準中国語では、香港を「Xiānggǎng」(シアンカン)と発音する。

中国語での別名に香江があり、略称は。英文での略称はHK

行政上の正式名称

歴史

1959年から1997年の香港返還まで公式に掲揚された香港の旗。返還後は抗議デモなどで掲げられることがある。
1937年撮影の香港

香港の広東語話者の大多数は主に隣接する広東省が起源であり[19]、1930年代から1960年代に中国での戦争や共産主義体制からイギリス植民地であった香港に逃れて来た人々である[20][21][22][23]1839年から1842年アヘン戦争後、香港は大英帝国の植民地として設立された。香港島が最初にイギリスに永久割譲され、1860年九龍半島割譲、1898年には新界租借された。

太平天国の乱(1851年〜1864年)、義和団事件(1900年〜1901年)、辛亥革命(1911年〜1912年)、日中戦争(1937年〜1945年)などが原因で、香港には難民が続々となだれ込んだ。植民地人口の約半分が香港島に住み、残りは九龍半島または舟に居住した。島の方は岩肌に水が浸透しないため、設備なしには真水の供給が難しかった。1885年、香港で利用可能な水は1人1日あたり18リットルであった。1918年になると設置できる土地は貯水池とそこまでの水路でほぼ埋まり、島表面積の3分の1にもなった。それでも人口増加による水需要の増加には追いつかなかった。新界も状況は似て、1936年に大規模なジュビリー・ダムを完工したにもかかわらず、1939年の時点で24時間給水は雨季にしかできなくなっていた。当時香港全体で1人1日あたりの水消費量は75リットルと推定されている[24]第二次世界大戦 (1941年〜1945年) の間、イギリス軍と香港義勇軍が放逐され、日本の軍事占領が1945年8月まで続いた。戦前から現在まで、香港は慢性的な水不足に悩まされている[25]。問題が激化した1960年代には中華人民共和国から水の輸入を増やしてパイプライン(東深供水プロジェクト中国語版)も築かれた[26]。水不足問題は後に、租借していた新界のほか割譲されていた香港島・九龍も含めた香港全領域を返還せざるを得ない状況にイギリスを追い込むことになる。

戦後は中華民国に返還されずにイギリス統治が再開され、1997年まで続いた。一方、植民地時代の積極的不介入方針は現在の香港の文化および教育制度の形成に大きく影響した。なお、香港の教育制度はおおむねイギリス式であったが、その後2009年に制度改革が実施された。1989年に北京で六四天安門事件が発生すると、香港では再び移民ブームが巻き起こった。大部分の香港からの移民はイギリス連邦の構成国であるカナダトロントバンクーバーオーストラリアシドニーメルボルンシンガポールに向かった。イギリスは中華民国ではなく中華人民共和国をその返還・移譲交渉相手に選び、中華人民共和国間との交渉と英中共同声明の結果として、香港はイギリスから中華人民共和国に返還および譲渡された。一国二制度の原理の下、1997年7月1日に最初の特別行政区になった。1999年12月にポルトガルから移譲されたマカオも特別行政区である。

現在も香港は中華人民共和国とは異なる法制度・政治制度を有する。香港の独立した司法機関コモン・ローの枠組みに従って機能する[27][28]英中共同声明において正式に記された条項に基づいた返還以前に、中華人民共和国側により起草された定款である香港特別行政区基本法において香港の政治は行われ[29]、国際関係および軍事防御以外の全ての事柄において高度な自治権を有することを規定している[30]。なおこの自治権は中国中央指導部の委任・承認に基づき地方を運営する権限であり、完全な自治権、地方分権的なものではないとされる(2014年6月10日中国国務院白書)。

略歴

地理

香港の地図

香港は、香港島九龍半島新界および周囲に浮かぶ263余の島を含む。面積は東京23区の約2倍、沖縄本島札幌市と同程度に当たる。

ランタオ島(大嶼山)は香港島の2倍の面積を有する香港最大の島であり香港国際空港の空港島が隣接している。2005年9月には島内にディズニーランドが開園した。

香港の地形は山地が全体に広がり、香港全土の約60%、約650平方キロメートルを占める[35]。最高標高は958メートルの大帽山である。中国本土との境界地域に広がる元朗平原を除き平地は少ない。元朗平原付近の海岸部には湿原が広がる。また、沿海の一部地域に柱状節理堆積岩が分布しているため、ユネスコ世界ジオパークにも指定されている[36]

気候

温帯夏雨気候熱帯モンスーン気候 - 温暖湿潤気候移行部型)に属し、は温暖で乾燥しており、は海からの季節風と熱帯低気圧の影響で高温湿潤という気候である。

秋はしばしば台風に襲われ、スターフェリーマカオへ向かう水中翼船などの船舶や航空便、トラム路線が運行停止になることもある。台風の警報が発令されると各種イベントが中止となるだけでなく、学校や企業、官公庁も休業となる。

冬は北風により中国本土の粉塵、工場や自動車の排ガスが流入することが多く、近年はそれによる霧や靄がしばしば発生している。九龍、香港島地区では、最低気温が10度を下回ることもあり、新界地区では、最低気温が5度を下回ることもあり、凍死者も出るため気温低下が予測される日には暖房設備を準備した公共施設を開放することがある。

香港の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 24.9
(76.8)
27.3
(81.1)
29.4
(84.9)
32.6
(90.7)
36.1
(97)
35.6
(96.1)
36.2
(97.2)
36.8
(98.2)
36.0
(96.8)
33.5
(92.3)
30.8
(87.4)
26.8
(80.2)
36.8
(98.2)
平均最高気温 °C°F 18.4
(65.1)
18.7
(65.7)
21.5
(70.7)
24.8
(76.6)
28.7
(83.7)
30.8
(87.4)
31.8
(89.2)
31.5
(88.7)
30.4
(86.7)
27.3
(81.1)
23.4
(74.1)
19.8
(67.6)
25.6
(78.1)
平均最低気温 °C°F 13.3
(55.9)
13.6
(56.5)
16.1
(61)
19.6
(67.3)
23.5
(74.3)
25.6
(78.1)
26.7
(80.1)
26.4
(79.5)
24.9
(76.8)
21.8
(71.2)
18.0
(64.4)
14.5
(58.1)
20.3
(68.5)
最低気温記録 °C°F 1.8
(35.2)
4.2
(39.6)
6.4
(43.5)
9.8
(49.6)
14.8
(58.6)
19.2
(66.6)
21.8
(71.2)
21.5
(70.7)
17.6
(63.7)
13.2
(55.8)
7.6
(45.7)
2.4
(36.3)
1.8
(35.2)
降水量 mm (inch) 16
(0.63)
48
(1.89)
76
(2.99)
157
(6.18)
300
(11.81)
678
(26.69)
397
(15.63)
484
(19.06)
242
(9.53)
97
(3.82)
32
(1.26)
24
(0.94)
2,551
(100.43)
湿度 67 78 83 86 81 76 72 79 66 58 54 60 71.7
出典:香港天文台[37] 2008年

注釈

  1. ^ 独立国家としては世界トップクラスである日本をも凌駕する。
  2. ^ 英語または普通話で放送し、ニュース報道は中国政府の意向に沿っている。

出典

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.hk

(香港 から転送)

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.hkは、香港国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)である。




  1. ^ a b c d e f g この種類のドメインは2011年1月中旬から登録できない。それ以前に登録されたドメインは使用し、登録を更新することができる。[1]


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