柿沢未途
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/07 13:53 UTC 版)
柿沢 未途 かきざわ みと | |
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![]() 法務副大臣の就任に際して公表された肖像写真 | |
生年月日 | 1971年1月21日(53歳) |
出生地 |
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出身校 | 東京大学法学部 |
前職 |
NHK記者 柿澤弘治衆議院議員秘書 |
所属政党 |
(無所属→) (民主党→) (無所属→) (みんなの党→) (無所属→) (結いの党→) (維新の党→) (民進党(江田G)→) (希望の党→) (無所属[注 1]→) (自由民主党(谷垣G)→) 無所属 |
称号 | 法学士(東京大学) |
配偶者 | 柿沢幸絵(元東京都議会議員) |
親族 | 父・柿澤弘治(第117代外務大臣、元衆議院議員) |
公式サイト | 衆議院議員 柿沢未途 東京15区(江東区)|公式サイト |
選挙区 |
(比例東京ブロック→) (東京15区→) (比例東京ブロック→) 東京15区 |
当選回数 | 5回 |
在任期間 | 2009年8月30日 - 2024年2月1日 |
![]() | |
選挙区 | 江東区選挙区 |
当選回数 | 2回 |
在任期間 | 2001年7月 - 2008年2月12日 |
衆議院議員(5期)、法務副大臣(第2次岸田第2次改造内閣)、東京都議会議員(2期)、維新の党政務調査会長および幹事長を歴任した。
来歴
生い立ち
1971年1月21日、大蔵官僚の父・柿澤弘治の赴任先のベルギーで誕生。生後3ヶ月で日本に帰国し東京都江東区に転居。江東区立数矢小学校、麻布中学校・高等学校、早稲田大学中退を経て、東京大学法学部卒業。ゼミは松下満雄の通商法[1]。東大卒業後の1995年4月、NHK入局。長野放送局で勤務し、1998年長野オリンピックの報道にも携わった。
東京都議会議員
1999年、父・弘治の東京都知事選挙[注 2]への立候補を契機にNHKを退職。2000年の第42回衆議院議員総選挙で父が当選して国政に復帰したため、父の秘書を務める。
2001年6月、「東京12区構想」を掲げる無所属政策集団「1/2の会」を旗揚げ。同年の東京都議会議員選挙に江東区選挙区から出馬し、初当選する。その後、民主党に入党した。
2005年の東京都議会議員選挙に民主党公認で出馬して再選された。同年8月、都議会民主党政調会長に就任(-2006年2月)。
2008年2月9日、首都高速道路で酒気帯び運転による自損事故を起こし[2]、2月12日に都議会議員を辞職、民主党を離党した[3][4][5]。
みんなの党から国政へ
![](https://weblio.hs.llnwd.net/e7/redirect?dictCode=WKPJA&url=https%3A%2F%2Fupload.wikimedia.org%2Fwikipedia%2Fcommons%2Fthumb%2F9%2F95%2FMito_kakizawa.jpg%2F220px-Mito_kakizawa.jpg)
2009年8月、みんなの党に入党。同月の第45回衆議院議員総選挙にみんなの党公認で東京15区から立候補し、小選挙区では、民主党の東祥三、自由民主党の木村勉の後塵を拝したが、重複立候補していた比例東京ブロックで復活し、初当選。
2012年12月の第46回衆議院議員総選挙では、東京15区で民主党から日本未来の党へ鞍替えした東祥三や自民党の秋元司らを下し、初めて小選挙区で当選した。同月、練馬区選出の民主党都議の野上幸絵と結婚[6]。
2013年6月の都議選で妻の幸絵は江東区選挙区に国替えし、所属政党もみんなの党に移った。得票数3位で当選。
柿沢は江田憲司幹事長の側近として活動し、政調会長代理を務めたが、江田が渡辺喜美代表との対立により同年8月7日付で幹事長を解任されると、柿沢も政調会長代理を解任された[7]。同年8月23日、みんなの党へ離党届を提出[8][9]し、受理された。
維新の党
2013年12月、結いの党が結党されると政策調査会長に就任。日本維新の会との合流へ向けて政策協議を進める。2014年9月、日本維新の会と結いの党が合流して維新の党が結党されたことに伴い、引き続き政務調査会長に就任。
2014年12月の第47回衆議院議員総選挙では、東京15区で自民党の秋元を僅差で破り、3選。
2015年5月17日、大阪市特別区設置住民投票で大阪都構想が否決されると、維新の党の橋下徹最高顧問は大阪市長任期終了後に政治家から引退することを表明、江田憲司は党代表の辞職を表明した。19日の両院議員総会で幹事長の松野頼久が代表に選ばれ、21日の執行委員会において幹事長の後任に政調会長であった柿沢を、政調会長の後任に政調会長代理であった今井雅人を充てる人事が決定された。
8月14日、山形市長選挙において、民主党・共産党などが推薦する立候補者を独断で応援に訪れたことを問題視した松井一郎大阪府知事が幹事長の辞任を要求するが、これを拒否したため橋下・松井が維新の党を離党し新党結成を表明するなど、党が分裂する事態に発展した[10][11][12]。このため、党内から辞任論が相次ぎ、9月8日に幹事長を解任された[13]。
民進党
2016年3月27日、民主党に維新の党などが合流し、民進党が設立される。同年9月、蓮舫代表の下、民進党役員室長に就任[14]。同年10月、民進党東京都連会長選挙に立候補するも、現職の松原仁に敗れる[15]。
2017年6月5日、任期満了に伴う東京都議会議員選挙で民進党から公認を受けている、妻の柿沢幸絵が都民ファーストの会との連携を模索するとして離党届を提出した。6月7日、柿沢はその責任を取るため役員室長を辞任した[16]。同年7月2日に行われた都議選・江東区選挙区(定数4)で、都民ファーストの会は会社経営者の白戸太朗に公認を、無所属の柿沢幸絵には推薦を出した。白戸がトップ当選を果たし、幸絵は次点で落選した。
希望の党
2017年9月の民進党代表選挙後、離党を検討していることが報じられ[17][18][19][20][21]、9月28日に離党届を提出し、希望の党に参加する意向を示した[22][23][24][25]。
同年10月22日投開票の第48回衆議院議員総選挙で、希望の党は比例東京ブロックで3議席を獲得。柿沢は秋元に小選挙区で敗れるも、2番目の惜敗率(69.522%)により比例で当選を果たした[26]。
無所属
2018年5月、希望の党と民進党による新党、国民民主党の結党には参加せず無所属となった。
2019年5月7日、無所属のまま衆議院会派『社会保障を立て直す国民会議』に入会した[27]。同年10月24日、超党派の政策グループ「直諫の会」を重徳和彦らとともに設立した[28]。
同年12月25日、IRの贈収賄事件をめぐり、秋元司が収賄の容疑で東京地検特捜部に逮捕された[29]。秋元は逮捕の直前、自民党に離党届を提出。柿沢の自民党入りの芽が見え始めた[30]。
2020年9月3日、立憲民主党と国民民主党の合流新党への入党受け付けが締め切られ[31]、9月7日には玉木雄一郎を中心とする新「国民民主党」に加わる国会議員の募集が締め切られた。柿沢はいずれの党にも参加せず、無所属での活動を継続することとなった[32]。
自由民主党
2021年9月7日、東京地裁は秋元司に対し懲役4年、追徴金758万円の判決を言い渡した[33][34]。
同年10月4日、柿沢は首相指名選挙において、自由民主党総裁の岸田文雄に投票し[35]、同日、会派「立憲民主党・無所属」を離脱した[36]。そして第49回衆議院議員総選挙に当選した暁には自由民主党に入党したいとの意向を示した。
長年柿沢と選挙で対峙してきた自民党東京都連はこの動きに反発し、今村洋史元衆議院議員を東京15区に擁立する方針を決めた。しかし党本部は同年10月15日発表の二次公認で今村を公認候補とせず、柿沢と今村の両者に推薦を出すことを決めた[37]。以前より柿沢と対立していた江東区長の山﨑孝明と、長男で都議の山﨑一輝の親子は、今村を支援した[38]。同年10月31日投開票。今村や立憲民主党元職の井戸正枝らを破り5選[39]。同日付けで自由民主党からの追加公認を受けた。
自由民主党入りにあたって、麻布中学校・高等学校の先輩にあたる谷垣禎一が仲介役となった[40]縁から、当選直後に谷垣グループに入会した[41]。
公職選挙法違反疑惑により逮捕・辞職
2023年4月に行われた江東区長選挙で、元衆議院議員の木村弥生の陣営に対し「YouTubeの有料広告は効果があるからやった方がいい」と勧め[42]、撮影場所として議員会館の地下会議室を手配した[43]。また、木村が出馬表明した同年1月から4月にかけて、木村のスタッフ13人に対し総額91万500円の報酬を支払った[44]。木村は選挙期間中に柿沢のアイデアを実行し、自民推薦の山﨑一輝らを破り初当選した[45]。
同年7月、自民党の新たな区割りとなる次期衆議院議員総選挙の東京15区の支部長に就任した[46]。
同年9月13日、第2次岸田第2次改造内閣が発足。9月15日付で法務副大臣に就任した[47]。10月26日の木村の辞職表明を経て[48]、10月31日、法務副大臣を辞任した[49]。
同年11月4日、柿沢が、区長選と同日に行われた江東区議会議員選挙に立候補した保守系区議に「木村さんをよろしく」と依頼した後に現金を提供していたと読売新聞が報じた[50]。また、知名度の低い木村を当選させるため、柿沢が綿密な現金配布計画を立て、秘書に配らせていたことがその後の報道により明らかとされた[51]。木村の当選から数日後、柿沢自身も秘書とともに区議に現金を渡したとされる[52]。
臨時国会閉会後の同年12月14日、東京地検特捜部は衆議院第二議員会館の柿沢の事務所などを捜索した。同日、柿沢は自民党に対し離党届を提出し、受理された[53]。
同年12月28日、東京地検特捜部は、公職選挙法違反(買収)などの疑いで柿沢と政策秘書、公設第一秘書および私設秘書2名の計5名を逮捕した[54][55]。
2024年1月17日、東京地検特捜部から公職選挙法違反(買収)で東京地方裁判所に起訴された。また同日、木村前区長も在宅起訴され、柿沢の政策担当秘書と私設秘書1名の2名を略式起訴し、東京簡易裁判所は2人に罰金50万円の略式命令を出した。被買収対象となった3名の江東区議と前江東区議1名も在宅起訴となった[56]。翌18日、東京地方裁判所は弁護人によって出されていた柿沢の保釈申請を認める決定を出した。保釈保証金600万円は即日納付され、東京拘置所から保釈された[57]。
同年2月1日、衆議院に議員辞職願を提出した。同日午後の衆議院本会議で辞職が許可された[58]。これにより衆議院解散がない限り、同年4月に柿沢の辞職に伴う欠員補充の補欠選挙が実施される[59]。
同年2月14日、東京地裁で初公判が行われ、柿沢は起訴事実を認めた[60]。公判は審理を迅速に進める「百日裁判」で行われ[60]、3月14日に行われた判決公判で懲役2年・執行猶予5年の有罪判決が言い渡され[61]、同月21日に確定した[62]。
家族・親族
- 父は、外務大臣、衆議院議員、山梨県知事特別顧問、自由党党首(柿澤自由党)を歴任した柿澤弘治。妻は元東京都議会議員の柿沢幸絵(旧姓:野上、戸籍名:柿澤幸絵)[63][64]。母方の祖父は元日本銀行副総裁の河野通一、母方の祖母の誠子は日本人で初めてノーベル賞を受賞した物理学者・湯川秀樹の従妹にあたる。高祖父は元長崎師範学校校長の小川駒橘。元首相の森喜朗は遠い親戚にあたる。
注釈
出典
- ^ 2013年9月22日のツイート
- ^ a b “柿沢都議が飲酒事故 辞職意向”. 朝日新聞・夕刊: p. 18. (2008年2月12日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ a b “「自覚ない」民主にも批判 酒気帯び運転事故、柿沢都議辞職”. 朝日新聞・朝刊・東京都心: p. 27. (2008年2月13日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
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- ^ 政調会長に大串博志政調会長代理起用へ 国対委員長は山井和則国対委員長代理が就任
- ^ 民進党都連会長選に松原仁氏が再選 柿沢未途氏出馬でくすぶる「蓮舫代表比例単独1位」の思惑
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- ^ “協会概要”. 東京都ユース・ホステル協会. 2021年10月12日閲覧。
- 1 柿沢未途とは
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