新日本石油
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/19 03:59 UTC 版)
新日本石油本社ビル | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 |
大証1部(廃止) 5001 2010年3月29日上場廃止 |
略称 | 新日石、NOC、ENEOS |
本社所在地 |
日本 〒105-8412 東京都港区西新橋一丁目3番12号 (新日本石油ビル) |
設立 |
1888年(明治21年)5月10日 (有限責任日本石油会社) |
業種 | 石油・石炭製品 |
事業内容 | 石油製品および石油化学製品の販売 |
代表者 | 西尾進路(代表取締役社長) |
資本金 | 1394億37百万円 |
売上高 |
連結:7兆3892億円 単独:6兆6580億円 (2009年3月期) |
総資産 |
連結:3兆9697億円 単独:2兆8868億円 (2009年3月31日現在) |
従業員数 |
連結:13,692名 単独:2,454名 (2009年12月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | JXホールディングス 100% |
主要子会社 |
新日本石油精製 100% 新日本石油開発 100% NIPPO 57.2% 日本石油輸送 29.4% 京極運輸商事 26.8% 日新商事 |
関係する人物 |
渡文明(前社長・現会長) 内藤久寛 山口権三郎 |
外部リンク | https://www.eneos.co.jp/ |
特記事項:2010年3月31日時点の情報 |
概要
1999年(平成11年)4月1日の日本石油と三菱石油の合併に伴い日石三菱株式会社(にっせきみつびし、英: NIPPON MITSUBISHI OIL CORPORATION、略称:NMOC)として誕生した。キャッチコピーは「Your Choice of Energy」だった。
グループで合計8か所の製油所を保有し、系列のサービスステーション(ガソリンスタンド)は国内におよそ9,579か所(2010年2月末現在)存在した[1]。
石油元売の一つであるコスモ石油とは、1999年より原油調達・石油精製・物流・潤滑油の各部門で提携関係にある[2]。2004年(平成16年)には、互いに相手方の対象特許を使用して燃料油の製造・販売することを可能とするクロスライセンス契約を締結した[3]。このほか、2002年(平成14年)には出光興産と精製部門で提携[2]、2006年(平成18年)にはジャパンエナジーと開発・精製・物流・燃料電池・技術開発の分野における業務提携を結んだ[4]。日本国外の企業では大韓民国のSKと提携関係にあり、中華人民共和国の中国石油天然気集団公司と協力関係にあった。
メインバンクはみずほコーポレート銀行で、他に取引行として三井住友銀行[注釈 1]、三菱東京UFJ銀行(現・三菱UFJ銀行)があるが、旧三菱石油の流れから三菱グループの一員で、三菱金曜会と三菱広報委員会に所属していた。
2001年(平成13年)に制定されたサービスステーションのブランド名「ENEOS」(エネオス)は、「ENERGY」(エネルギー)と、ギリシア語で「新しい」意を表す「νέος」(NEOS、ネオス)を組み合わせた造語である。キャッチコピーは、「エネルギーを、ステキに。ENEOS」。
2002年(平成14年)6月27日に新日本石油株式会社に社名変更した。これにより、日本のガソリンスタンドから三菱の名は消え、英文社名も合併前の「NIPPON OIL」に戻り、「MITSUBISHI」が外れるが、引き続き三菱グループに属した。
2010年(平成22年)4月1日に同社と新日鉱ホールディングスが経営統合し、JXホールディングス(現・ENEOSホールディングス)が発足した。さらに同年7月1日には、JXホールディングス傘下の同社と新日本石油精製、並びにジャパンエナジーの3社が統合し、石油精製・販売事業の新会社、JX日鉱日石エネルギー株式会社(現・ENEOS)が発足した。なお、サービスステーションのブランドは、旧新日石の「ENEOS」ブランドが存続し、旧ジャパンエナジーの「JOMO」ブランドが置き換えられることになった。
事業内容
グループの事業セグメントは、「石油精製・販売」、「石油・ガス開発」、「建設」、「その他事業」の4種類に分類される。中核事業は石油精製・販売であり、グループ売上高の約90%を占める(2008年3月期現在)。
グループのトップである新日本石油が担うセグメントは、中核事業の石油精製・販売部門である。主な製品は、燃料油(ガソリン・軽油・灯油・ジェット燃料・重油など)やアスファルト、液化石油ガス、潤滑油(製品名は旧日本石油時代からの名称を使用している)といった石油製品や、ベンゼン・トルエン・キシレン・ナフサなどの石油化学製品である。これらの製品の精製・製造は、子会社で製造拠点を保有する新日本石油精製(現・ENEOS)などに委託している。
石油・石油化学以外のエネルギー事業では、液化天然ガスや石炭の輸入販売や燃料電池・エネファームの開発を進めるほか、製油所・製造所併設の発電所や油槽所に設置した風力発電設備などを使用した電力卸供給事業(IPP[要曖昧さ回避])や電力小売事業(PPS[要曖昧さ回避])を展開している。
事業所
本社・支店
- 本社
- 支店
製油所・製造所
括弧内は1日当りの原油処理能力。
- 新日本石油精製(精製子会社)
油槽所・その他
- 川崎事業所 - 神奈川県川崎市川崎区扇町、旧・三菱石油川崎製油所
- 新潟事業所 - 新潟市中央区竜が島二丁目、旧・日本石油新潟製油所
- 下松事業所 - 山口県下松市東海岸通、旧・日本石油精製下松製油所
- 市川油槽所 - 千葉県市川市本行徳
- 名古屋油槽所 - 名古屋市港区潮見町
- 神戸油槽所 - 神戸市須磨区外浜町一丁目
- 福岡油槽所 - 福岡市中央区荒津一丁目
- 日本海石油
- 富山油槽所 - 富山市四方北窪
- LNG基地 - 釧路LNG基地・八戸LNG基地・水島LNG基地
注釈
- ^ 三井銀行時代には日石本社ビル内に支店を所有していた。
- ^ 合併からENEOSブランドへの統一までは旧看板のままの営業であった(合併以後に建てられた店舗および旧日石系販売店は日石のペイント、旧三菱系販売店は三菱のペイントではあったが「NiSSEKI」や「三菱石油」の部分が「日石三菱」に差し替えられていた(合併以後に建て替えられた店舗でも旧三菱系販売店の場合、三菱タイプのペイントとなっていた。)。ENEOSブランドへ統一後もサインポールが旧日石系は正方形、旧三菱系は縦長の長方形で合併前の名残が見られるが、徐々に旧三菱系のサインポールも交換の際に正方形に変わっている。また、給油機に貼り付けてある燃料油名のシールも例として、旧日石系はハイオク:赤、レギュラー:青、軽油:緑、灯油:黄、旧三菱系はハイオク:黄緑・レギュラー:赤・軽油:紺・灯油:オレンジの配色で名残が見られるが、新規オープン及びリニューアル販売店やセルフ式スタンド等ではハイオク:黄、レギュラー:赤、軽油:緑、灯油:紺の配色となっていた(現在、旧日石系、旧三菱系の販売店に関わらず徐々にこの配色に変わってきている。)。尚、2002年4月よりハイオクはセルフ式スタンドを除き「ヴィーゴ」を記して販売している。
- ^ なお、旧九州石油が行っていたコウノトリ放鳥支援事業については、新日本石油のCSR事業として継承されている。
出典
- ^ よくある質問 サービスステーション Archived 2008年12月13日, at the Wayback Machine.(新日本石油ウェブサイト)、2010年4月4日閲覧
- ^ a b 『石油便覧』 Archived 2008年9月18日, at the Wayback Machine.
- ^ 2004年9月15日付 新日本石油ニュースリリース Archived 2009年6月20日, at the Wayback Machine.
- ^ 2006年6月20日付 新日本石油ニュースリリース Archived 2009年6月21日, at the Wayback Machine.
固有名詞の分類
港区 (東京都)の企業 |
兼松 オフィスクレッシェンド 新日本石油 Record China イースト・エンタテインメント |
かつて存在した東京都の企業 |
グリーンバニー 中田薬品 新日本石油 住倉工業 大塚ベバレジ |
日本の工業製品メーカー |
タカラスタンダード 日本ベッド製造 新日本石油 コクヨS&T ファニークラフト |
石油関連企業 |
東亜石油 コノコフィリップス 新日本石油 フレッド・オルソン・エナジー HMEOC |
三菱グループ |
三菱マテリアル不動産 三菱電機 新日本石油 キャタピラージャパン 三菱倉庫 |
- 新日本石油のページへのリンク