ローパス‐フィルター【low pass filter】
ローパス/ハイパスフィルター
ローパスフィルターはある周波数よりも低い信号を通し、ハイパスフィルターは高い信号を通す。スピーカーのクロスオーバーネットワークは、通常は両者の組合せで帯域分割をおこない、再生周波数帯域を広げている。
(執筆:オーディオビジュアル評論家 高津修)
※この情報は「1999~2002年」に執筆されたものです。
ローパスフィルター
低域濾過器のこと。ある周波数以下の低域部分を通過させ、それ以上高い周波数には大きな減衰を与えるフィルターをいう。自動車などの実験において、衝突試験や振動や騒音を加速度計、荷重計、変位計などで計測したデータにはとくに高周波成分にノイズが多く含まれていることが多い。このため、ローパスフィルターで、このノイズ部分を取り除いて解析に供することが必要である。以前は高周波成分を電気的にカットするアナログフィルターのみであったが、近年、数学的に行うデジタルフィルターが多用されている。
ローパスフィルター
ローパスフィルタ

(実際にはこのような周波数特性は取れない)
ローパスフィルタ(英語: Low-pass filter: LPF、低域通過濾波器)とは、フィルタの一種で、なんらかの信号のうち、遮断周波数より低い周波数の成分はほとんど減衰させず、遮断周波数より高い周波数の成分を逓減させるフィルタである。ハイカットフィルタ等と呼ぶ場合もある。
言い換えると、高い方の周波数を遮断して、低い周波数を通すフィルターのことである(参考書籍:「たった1人のフルバンド YMOとシンセサイザーの秘密」松武秀樹、勁文社、1981年、p218)。
電気回路・電子回路では、フィルタ回路の一種である。「ロー・パス・フィルター」(Low Pass Filter)とも呼ばれる(参考書籍:「たった1人のフルバンド YMOとシンセサイザーの秘密」松武秀樹、勁文社、1981年、p218)。
ローパスフィルタはハイパスフィルタと対称の関係にある。こういったフィルタには他にバンドパスフィルタとバンドストップフィルタがある。
伝達関数
連続時間のフィルタは、入出力の利得と位相の特性をラプラス変換を使用して伝達関数で表すことができる。伝達関数は通常有理関数であり、分母の次数が分子の次数よりも大きい。分母がn次であるとき、n次ローパスフィルタという。
1次ローパスフィルタの伝達関数は、
ローパスフィルター (LPF)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 21:04 UTC 版)
「MP3」の記事における「ローパスフィルター (LPF)」の解説
MP3では比較的低ビットレートでのエンコード時に16 kHz付近でLPFを掛けるエンコーダが多い。これはフォーマット上の制約から高周波成分の記録には多くのデータ量を必要とするため、全体の品質を保つためにはビットレートを大きく上げなければならなくなるからである。 LPFを外せばスペクトログラム上での見かけは周波数特性が良くなったように見えるが、聴覚上の品質は低下している事が多い。カットオフ周波数を低くすると、特にビットレートの低い場合で聴覚上の音質が向上する。高ビットレートでのエンコードでは高周波成分の記録にゆとりが出てくるので、ビットレートに応じてLPFのカットオフ周波数を変えるエンコーダがほとんどである。
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