オペアンプ
オペアンプ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/28 15:11 UTC 版)
![]()
μA741 集積回路、最も成功したオペアンプの一つ。
|
|
ピン配置 |
|
---|---|
電気用図記号 | |
![]() オペアンプ用の回路図記号。ピンは、上記のようにラベル付けされている。 |
オペアンプ(operational amplifier,オペレーショナル・アンプリファイア)は、非反転入力端子(+)と反転入力端子(-)と、1つの出力端子を備えた増幅器の電子回路モジュールである[1]。日本語では演算増幅器という[1]。OPアンプなどと書かれることもある[1]。増幅回路、コンパレータ、積分回路、発振回路など様々な用途に応用可能である。

概要
オペアンプは2つの入力間の電位差によって動作する差動増幅回路で、裸電圧利得は104倍から105倍と非常に高く[2]、負帰還回路と組み合わせて適切な利得と動作を設定して用いる。回路構成は一般的に、正負入力を持つ差動入力段、中間増幅段、負荷を駆動する出力段に分かれる。
演算増幅器の名称は、かつて自動制御機能などを電子回路で実現する際、微積分・比較・加算・減算などをアナログ演算によって行うために開発されたことに由来する。なお、こうした演算回路を自由に組み合わせて接続し、各種リアルタイム演算ができるようにした装置をアナログコンピュータという。オペアンプは、モジュールとして考案された当初はトランジスタや真空管などの個別部品で構成され、のちに集積回路化された。
動作

オペアンプの差動入力は、非反転入力 (+) のV+ と 反転入力 (–) の V− から成り立つ。また、理想的なオペアンプは差動電圧入力と呼ばれる2つの電圧のみで成り立つ。
オペアンプの出力電圧Voutは以下の式となる。
外部リンク
オペアンプ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 17:03 UTC 版)
オペアンプ(演算増幅器)は、右図(a)の回路記号で表され、反転入力と非反転入力の2つの入力端子を持ち、それぞれの入力電圧を v i − {\displaystyle v_{i-}} 、 v i + {\displaystyle v_{i+}} 、電圧増幅率を A v {\displaystyle A_{v}} としたとき、理想的には出力端子に A v ( v i + − v i − ) {\displaystyle A_{v}(v_{i+}-v_{i-})} となる電圧を出力する回路である。 また、正負電源を供給する端子( V S + {\displaystyle V_{S+}} と V S − {\displaystyle V_{S-}} )がある。 現実的な回路素子としては右図(b)のように、 入力インピーダンス R I {\displaystyle R_{I}} 出力インピーダンス R O {\displaystyle R_{O}} 入力オフセット電圧 V I O {\displaystyle V_{IO}} が存在する。 また、入力電圧( v i − {\displaystyle v_{i-}} 、 v i + {\displaystyle v_{i+}} )の範囲や、出力電圧 v o {\displaystyle v_{o}} は内部回路の構成により電源電圧範囲( V S + {\displaystyle V_{S+}} ・ V S − {\displaystyle V_{S-}} )よりも狭くなる。ただし、これらの入力・出力電圧を電源電圧範囲いっぱいになるようにした製品もある。 理想的な状態では、 入力インピーダンス R I {\displaystyle R_{I}} は無限大(入力端子に電流は流れない) 電圧増幅率 A v {\displaystyle A_{v}} は無限大 出力インピーダンス R O {\displaystyle R_{O}} はゼロ 周波数特性が平坦(帯域が無限大) 入力オフセット電圧 V I O {\displaystyle V_{IO}} がゼロ 温度ドリフトがゼロ とみなす。 このような(理想的な)条件の下でオペアンプを用いた回路における付随する素子の定数を決定することが多い。ただし、高精度な性能が要求される場合は、調整手段を設けたり、用途別のオペアンプを選択する必要がある。
※この「オペアンプ」の解説は、「等価回路」の解説の一部です。
「オペアンプ」を含む「等価回路」の記事については、「等価回路」の概要を参照ください。
オペアンプと同じ種類の言葉
- オペアンプのページへのリンク