等価回路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/02 13:47 UTC 版)
等価回路(とうかかいろ、Equivalent circuit)とは、 対象となる電気・電子回路に対して、電圧・電流・周波数特性などの関係が等しくなるような構成をとる別の回路網[2][3]。単独の部品における理想的な特性に対して周波数特性などを考慮し詳細な回路構成としたものも等価回路という[4]。また、これら回路系以外の系(機械・磁気・熱・音響・生体など)の対象が持つ特性が示す方程式と同等の特性になるように置き換えた電気回路網のこと[2][3]。 一般に、等価回路に置き換えることは、対象となる系の簡略化を目的とすることが多く、特性の解析や、設計のしやすさの向上を図ることができる[5]。
注釈
- ^ 抵抗 とコンデンサ を並列に接続した場合のインピーダンス は、
より、
となる。 抵抗 とコンデンサ を並列に接続した場合のインピーダンス は、
であるから、
とすれば、2つの回路は等価になる。 - ^ コンプライアンスはバネ定数の逆数。
- ^ 対象となる系を等価回路に置き換え、シミュレータの解析と系の実測とを比較し、より詳細な等価回路を作成することにも用いられる。
- ^ キルヒホッフの法則(電圧則)により各インピーダンスにかかる電圧の和は電圧源の電圧に等しく、各インピーダンスにかかる電圧はオームの法則により電流値により求められる。
- ^ キルヒホッフの法則(電流則)により各インピーダンスに流れる電流の総和は、電圧源から流れこむ電流に等しい。
- ^ 部品の構造などにより使い分けられる。
- ^ コア材を用いている場合には磁気飽和により急激にインダクタンスが低下する。
- ^ リード線を有するアキシャル部品やラジアル部品におけるリード線部やチップ部品における端子部に含まれる成分による。
- ^ 逆方向電圧、または、逆方向バイアスと呼ぶ。
- ^ 順方向電圧、または、順方向バイアスと呼ぶ。
- ^ 電流電圧特性(IV特性)におけるある一点のI、Vの組み合わせで決まる抵抗。 で求まる。交流抵抗または動抵抗とも。
- ^ 逆方向電圧が印加された場合の漏れ電流や降伏現象が近似できないということ。
- ^ となる。
- ^ 小信号の電流・電圧を表すので小文字を用いる。
- ^ ゲート電流 でなので、Yパラメータが適している[50]。ただし、Yパラメータからhパラメータや他の4端子パラメータへの相互変換は可能である。
- ^ 電圧源と電流源の双対性を用いて電流源を用いた等価回路にも変形できる。
- ^ 温度によって入力オフセット電圧 が変動すること。
- ^ 反転増幅器、非反転増幅器、差動入力増幅器、加算・減算回路、積分・微分回路、等を構成するための受動素子類。
- ^ 巻数比 を とする文献[59]に準拠する。 とする場合もある[60]が、その場合は分子分母を入れ替えて計算する。
- ^ 巻線の巻方向、電流の向きによって電圧の生じる極性が変化するため絶対値で表記している。
- ^ 巻線の巻方向、電流の向きによって電流の生じる極性が変化するため絶対値で表記している。
- ^ という関係において、、としたとき、 が成立するためには、とすればよい。
- ^ 回転磁界の速度を (同期速度)、回転速度を とすると、 で表される。 で停止、 で同期速度であり、通常動作時は 0.03 - 0.05 程度である[69][70]。
- ^ 閉磁路ではないため励磁電流が大きく、右図(d)における 、 による電圧降下が無視できないため。
- ^ 「力-電圧法」による表現による[78]
- ^ JEDEC JESD51-14 で規定されているモデル。
- ^ 熱過渡特性の測定法については、JEDEC JESD51-14 で規定されている[122]。
- ^ 透磁率が一定である材質であっても、断面積が小さくなったり、磁路長が長くなると磁気抵抗が大きくなることを示している。
- ^ とおくことで周波数特性は一致する。
- ^ この研究により、二人は1963年度のノーベル生理学・医学賞を受賞している
出典
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- 1 等価回路とは
- 2 等価回路の概要
- 3 概要
- 4 等価回路を使う利点
- 5 脚注
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