部分要素等価回路 (PEEC)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/18 02:06 UTC 版)
「電磁場解析」の記事における「部分要素等価回路 (PEEC)」の解説
部分要素等価回路(英語版)(partial element equivalent circuit; PEEC)は、電磁界と回路を結合した解析に適した、三次元の全波モデル化手法である。モーメント法(MoM)と異なって、部分要素等価回路(PEEC)は、DCから最高周波数まで、分割の設定している全てのスペクトルで解析が可能な手法である。部分要素等価回路(PEEC)法では、積分方程式はキルヒホッフの電圧則(KVL)とみなして、部分要素等価回路(PEEC)の基本的なセルに適用される。そして、このことは、三次元の幾何学形状において完全な回路動作を解決する方法となる。等価回路による定式化は、SPICEタイプの回路素子を容易に追加することを可能にする。さらに、この方法によるモデルと解析方法は、時間領域と周波数領域の両方に適用することができる。部分要素等価回路(PEEC)モデルから生じる回路方程式は、修正ループ解析(英語版)法(MLA; modified loop analysis)や修正節点解析法(英語版)(MNA; modified nodal analysis)による定式化を使用することで容易に構成できる。部分要素等価回路(PEEC)は、DC解析を提供すること以外に、この(MLAやMNAといった)種類の問題について、様々な種類の回路素子を適切な型の行列で直接的に含めることができるため、モーメント法(MoM)よりもいくつもの他の利点を持っている。最近では、非直交の幾何学形状を扱うことができるように部分要素等価回路(PEEC)法が拡張されている。このモデル拡大(従来の直交座標系での定式化と一致している)は、より一般的な四角形(2次元)や6面体(3次元)の要素に加えた幾何学のマンハッタン表現を含む。これにより、未知の数を最小限に保つことができ、その結果、非直行な幾何学形状においてもコンピュータの時間を短縮することができる。
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