samplerとは? わかりやすく解説

サンプラー【sampler】

読み方:さんぷらー

見本検査人。食べる、飲む、見る、聞くなどを試して感想述べる人。

サンプリング楽器」に同じ。


サンプラー

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サンプラー

(sampler から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/07 00:17 UTC 版)

サンプラー (Sampler) は、音楽的・非音楽的を問わずサンプリングにより標本化されたを任意に再生出力できる装置。

サンプラー(AKAI MPC2000)


概要

外部から音声をサンプリングしたり記憶装置から読み込んだりすることによりRAMに展開させ、シンセサイザーにおけるPCM音源の1つとして扱われる。大抵の機種は発音時にサンプルの再生ピッチ(音高)を変更できる[注 1]ので、鍵盤などのMIDI出力装置からの演奏情報を受け、即時に再生応答が可能である。

電子ピアノ、電子ドラムなど本技術と同様な方法が用いられている楽器があるが、それらはサンプラーとは呼ばれない。

サンプラーの歴史

E-mu systems SP-1200

「生演奏の楽器音を、手軽に使いたい」これが原動力となった。オーケストラのストリングスを大編成の演奏者を使って録音するのではなく、ピアノと同じ方法でするために考えられたものが、各音程毎に演奏した録音テープを鍵盤の数だけ並べ、再生ヘッドとモーターとばねを組み合わせて作り出したメロトロンという楽器である。鍵盤を押すと、再生ヘッドにテープが押しつけられ音が出て、鍵盤を離すとばねによってテープが戻される。この楽器は、テープの長さにもよるが連続で音を出せるのはせいぜい8秒ほどで、物理的に問題が多く、メンテナンスも難しかった。さらに、演奏できる楽器が限られていたため普及はしなかった[注 2]。1975年には、デイヴ・バイロという人物がキーボード奏者のリック・ウェイクマンの多額の金銭的な支援によってメロトロンの欠点を解消した「バイロトロン」という楽器を開発した。発表時点でジョン・レノンポール・マッカートニータンジェリン・ドリームエルトン・ジョンほか大勢の音楽家から先行注文があった。37のキーと19の8トラックテープを備え、キーが押されている限り連続的に音を再生させることを可能としていた。しかし複雑な構造故に非常に高価で、工場で大量生産するのには採算が合わず、実際に機材を入手できたのは、リック・ウェイクマンとクラウス・シュルツェ、タンジェリン・ドリームだけだったという。[1]

しかしデジタル技術の進歩によって、録音・再生メディアはテープからメモリーチップに変わっていき、安定した動作が望めるようになったのである。 フェアライトCMIシンクラヴィアといった楽器は、サンプラーよりは音声合成装置とでもいうべきものであった。しかも、重量物で可搬性が無く、動作も不安定な代物でとても楽器としての常時使用に耐え得る物ではなく、増してやステージ上での使用などは到底無理な話であった。また価格はもとより運用コスト面でも極めて高く、それらを総合的に勘案すれば、それこそ「ちょっとした1戸建て住宅が買える[注 3]」などと表現された程の経済力が必要となるものであり、音の個性や先進性は大きな魅力でも、メジャーシーンのミュージシャンでさえ個人レベルでおいそれと手を出せる様な代物ではなかった。

この状況を覆したのが、Emulator(イミュレーター)の登場である。当時の価格で300万円以上したが、前出の2台と比べれば圧倒的に安く、しかも操作は簡略化されていてミュージシャン達から支持を得た[注 4]。競合各社もサンプリングシンセサイザーを発売するが、Emulatorが売れた原因は、楽器の録音済みデータを販売したことに寄るところが大きい。

他方で、日本ではシンセ・プログラマーの先駆けである松武秀樹が1983年当時、国産初と思われるデジタル・サンプラーをスタジオで使用していた。LMD-649というそれは当時「PCM録音機」と呼ばれた、いわばハンドメイドのマシンであった。サイズは一般家庭向けのステレオのプリアンプ程度の大きさで、サンプルタイムは1.2秒程度。音源素材は6 mmのテープに保管しており、ローランドのシーケンサーMC-4によるGATE信号、またはトリガー信号で音を出す事ができた。ただし、サンプルデータの保存は出来ず、電源を切るとデータは消滅した。そのため、ステージ上でも使用されたが現在とは比べ物にならないほどの手間が伴うものであった。 レコードなどの音としては、意表をついたタイミングで使われることも多く、一時的に多用された時期がある。例えば、フェアライトCMIを使用したいわゆるオーケストラル・ヒットなどは、最先端の「音」として当時のレコードには多く収録されている。また、全編をサンプリングで録音したアート・オブ・ノイズビートボックスは画期的な音楽で、これらは、サンプラーの弱点を逆手にとってヒットした例である。

他に、シンセサイザーでは合成の難しい自然音のサンプリングや、既存の楽曲などを1拍節から数小節単位でサンプリングしたものを、シーケンサーと組み合わせて繰り返すことで、新たなリズムトラックやリフの一部または全部をサンプラーに演奏させてしまうといった方法も用いられる。楽器ではないが、人間の声をサンプリングし、効果的に使われた例として、ポール・ハードキャッスルの「19(Nineteen )」(1985年)などが挙げられる。[2]

フェアライトCMIやシンクラヴィア、イミュレーターという何百万円〜何億円としたサンプラーが、普及帯のものとして一般でも入手できるようになったのは、エンソニックEnsoniq )社のミラージュ、AKAI S612の登場によるものだった。両者の登場は1985年。ポリフォニックシンセサイザーが20万円台で買えるようになってきた時代に、サンプラーの最安値がEmulatorの300万円台だった事に対しEnsoniq社は低価格で発売、ミラージュは35万円ほどで買うことができた。それを追うように数年後には各社から、Roland S-50、YAMAHA TX16W、KORG DSS-1、CASIO FZ-1などが20万円台等の低価格帯でリリースされ、サンプラーは特殊な楽器ではなくなっていった。

1980年代後半から90年代初頭にかけ、ニューヨークヒップホップDJ達が自分の気に入った曲のフレーズをサンプリングして、繰り返し演奏させる方法論を発見した。この手法はこれまでの音楽製作手法に革命を起こした。それまでは演奏テクニックのみが音楽を構築する要素だったのに対し、「どのようなフレーズを使って曲を作るか?」というセンスのみの作曲が多くの人に可能となった。特に楽器の演奏のできないDJたちはこの手法をこぞって採用し、自分の作る楽曲にフレーズサンプルを引用した。サンプラーによりそれまでの音楽資産が「引用」と再構築を繰り返され、多くのジャンルに影響を及ぼした。また、AKAI MPCシリーズなどを使った「フレーズのリアルタイム演奏」も頻繁に行われ、フレーズを楽器音として演奏する手法が主にDJ演奏の現場で広まっていった。 これは、後に著作権などの問題を引き起こす原因となるが、現在では自身の楽曲がサンプリングされることを歓迎するミュージシャンも少なくない。

民生用コンピュータOS用としてのソフトウェア化

民生用コンピュータの高性能化によってWindowsやMac,iOS等のソフトウェアとして利用できるようになっている。そのソフトウェアサンプラーの走りがNemeSys Music Technology, Inc.[注 5]のGigaSampler[注 6]である。ハードウェアサンプラーの限定的なRAM空間に縛られ、一度に使えるサンプル量に限界があるという問題を克服するため、GigaSamplerではハードディスクドライブ上のサンプル情報を随時読み出すハードディスクストリーミング機能を搭載した。

ハードディスクストリーミング機能の登場により、利用できるサンプルサイズが飛躍的に増加した。製品名のGiga(ギガ)が示す通り、サンプルライブラリ全体でギガバイトを超えるものが主流となった。高性能化以前にも、MODという、サンプラーとシーケンサーを組み合わせたと思わせるDTM環境があったが、スペックを要し、レイテンシの問題もあったため、普及には至らなかったが、21世紀も後継のソフトウェアが出ている。

主なサンプラーメーカーと機種

AKAI professional
  • S612
  • S700 / X7000 / X3700
  • S900 / S950
  • S1000/HD/PB/KB / S1100/EX(S1000PBは再生専用)
  • S3000 / S2800 / CD3000 / S3200 / S2000 / S01(CD3000は再生専用)
  • S3000i / S2800i / CD3000i(CD3000iは再生専用)
  • S3000XL / S3200XL / CD3000XL
  • S5000 / S6000
  • Z8 / Z4
  • MPC60 / MPC60-II
  • MPC2000/XL / MPC3000 / MPC4000 / MPC1000/BK / MPC2500 / MPC500
  • MPC ONE / X / Live
  • REMIX16 / REMIX88 / S20
  • MPX8(再生専用)
BitHeadz
  • Unity DS-1
CASIO
  • FZ-1[注 7] / FZ-1GX / FZ-10M / FZ-20M
  • SK-1 / SK-5 / SK-8 / SK-10
  • PT-280
  • WK-500
  • LKシリーズ
  • WK-210
  • CTK-4000
  • XW-PD1
DEMAS
Digidesign
  • Sample Cell
E-MU Systems
  • E-mu Emulator
    • Emulator I
    • Emulator II
    • Emulator III / Emulator III X
  • Emax / Emax II
  • ESi-32 / ESi-4000 / ESi-2000
  • E5000ULTRA
  • EIV / E64 / E SYNTH
  • EIV ULTRA
  • Emulator X / Emulator X2
  • SP-12 / SP1200
Fairlight(Fairlight Instrumentsも含む)
Ensoniq
Pioneer DJ
  • DJS-1000
TDK
  • DMC9000
Victor
  • JX-SV100
オーディオテクニカ
  • AT-MX200 / 150 / 35G
シーケンシャル・サーキット
  • Prophet-2000 / 2002 / 3000
コルグ
Kurzweil
  • K2000
ローランド
  • S10 / MKS-100 / S220
  • S50 / S550 / S330
  • W30 / DJ-70 / JS-30
  • S770 / S750 / S760
  • VP-9000 / VariOS / V-SYNTHシリーズ
  • SP-202 / 303 / 404 / 404SX / 505 / 555 / 606 / 808 / 808EX
  • MS-1
  • MV-8000 / 8800
  • XV-5080(再生専用)
  • Fantomシリーズ(Fantom S以降)
  • A-6
  • FAシリーズ
ヤマハ
TASCAM
  • Giga Sampler
  • Giga Studio
IK Multimedia
  • SampleTank
Native Instruments
スタインバーグ
  • HALion
ZOOM
  • SampleTrak ST-224
  • R8

脚注/出典

注釈

  1. ^ 中には音色エンベロープを操作できるものもある。
  2. ^ ヒカシューのキーボード奏者だった井上誠は、メロトロンのテープにさまざまな音(セリフや効果音など)を強引に録音し、ビートに合わせて鍵盤を押すことでパーカッシブに再生するという、現在のサンプラーに極めて近い方法を早くから使用していた(『20世紀の終わりに』)。ポピュラー音楽におけるサンプリングの使用としてはおそらく最も初期の部類に属する。
  3. ^ 平沢進P-MODEL)が、自身の別プロジェクト・(SYUN)のCD『OOPARTS』の付属ブックレットなどでこの旨の発言をしている。ちなみに、同ブックレットなどによれば、1980年代前半、平沢が「HEAVENIZER(ヘヴナイザー)」というテープエコーマシンとキーボードを用いた簡便なシステムを自作して、サンプラーの表現を擬似的に再現してみせたところ、「平沢が宝くじを当てたらしい(つまり、宝くじの高額当選金でサンプラーを導入した)」という旨の噂が音楽業界に立ったという。
  4. ^ とはいえ、元P-MODELの三浦俊一は「Emulator(イミュレーター)は高かったので買えず、デジタル・ディレイで代用した」とキーボード・マガジン2010年秋号の中で語っている様に、あくまでも「従来の機種よりはまだ安い」という程度であった。
  5. ^ 2001年に現TASCAMに買収された。
  6. ^ 現在のGigaStudio。
  7. ^ ホーナー社(Hohner)にOEM供給され、HS-1 と言う名前で発売されている。ボディーカラーは白。

出典

  1. ^ Rick Wakeman Mellotron interart.co.jp 2026年4月4日閲覧
  2. ^ Paul Hardcastle UK Chart Info Retrieved 6 April 2026

関連項目

外部リンク


Sampler

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/23 20:07 UTC 版)

ORION (DAW)」の記事における「Sampler」の解説

ポピュラーフォーマットによる、プロフェッショナルなマルチサンプル・パッチを使って作曲するWAVファイルロードしてフィルターモジュレータ加工する

※この「Sampler」の解説は、「ORION (DAW)」の解説の一部です。
「Sampler」を含む「ORION (DAW)」の記事については、「ORION (DAW)」の概要を参照ください。

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