ユニティ (ISS)

ユニティ(英: Unity)は、国際宇宙ステーション (ISS) を構成するモジュールの1つで、米国製としては初のモジュールである。円筒形で6箇所(前後左右と上下)の結合場所があり、他のモジュールを接続できるようになっている。大きさは直径が15フィート、全長が18フィートで、アラバマ州ハンツビルのマーシャル宇宙飛行センターにある製造設備でボーイング社により建造された。ノード1と呼ばれることもあり、ISS の完成時には3つとなる接続モジュールの最初の1つである。
打ち上げと最初の接続
スペースシャトル初の ISS 組み立てミッションである STS-88 で、エンデバーのメインのペイロードとして軌道上に運ばれた。1998年12月6日、ユニティ後部の結合ポートと、すでに軌道上にあったザーリャモジュールの前部ハッチが STS-88 の搭乗員により接続された(ザーリャは米国が資金提供してロシアが建造したもので、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地からロシアのプロトンロケットで事前に打ち上げられていた)。
他のモジュールとの接続
ザーリャとの接続の他に、現在では米国のデスティニー(STS-98で接続)、Z-1トラス(初期の外部構造、STS-92で接続)、与圧結合アダプタのPMA-3(STS-92で接続)、クエストエアロック(STS-104で接続)、トランクウィリティーとキューポラ(STS-130で接続)が接続されている。 さらに、多目的補給モジュールであるレオナルドとラファエロが、何回かのミッションでユニティに接続されている。
詳細
ガスや液体などの流体、環境制御・生命維持システム、電力やデータ通信システムなどといった宇宙ステーションに欠かせない資源は、ユニティを通して作業・居住区へ供給される。ユニティには、5万個以上の機械部品、液体や気体が通る216本の配管、合計6マイルの電線を使った121本の内部・外部の電気ケーブルが取り付けられている。ユニティの外壁と構造はアルミニウム製である。
エンデバーでの打ち上げ前に、ユニティの前後の共通結合機構にあらかじめ円錐形の与圧結合アダプタ (PMA-1とPMA-2) が取り付けられた。ユニティと2つの結合アダプタの重量は、合計で約25,600ポンドある。このアダプタはモジュールの結合機構であり、スペースシャトルやロシアのモジュールで使われているドッキングシステムとのドッキングのために用意されたものである。PMA-1 はザーリャとユニティを恒久的に結合させるために使われ、PMA-2 はトランクウィリティーに移設されシャトルとの結合のためのドッキングポートとして使われた。ユニティの初期の指揮統制を行なうコンピュータやマルチプレクサ・デマルチプレクサ(多重化復調器:MDM)は、PMA-1 の外部に取り付けられている。初期のステーション組み立て活動においてロシアの通信システムを補うために、ヒューストンの管制センターとデータや音声やデータ速度の低いビデオ通信ができる初期通信システムも装備されていたが、この初期通信システムは、その後撤去された。
その他のノード
残る2つの接続モジュール(ノード)は、NASA と 欧州宇宙機関 (ESA) の合意のもとでイタリアのアレーニア・エアロスパシオで建造された。ハーモニー(ノード2)とトランクウィリティーはユニティよりもわずかに長い約21フィートの長さで、6つの結合ポートに加えて8台の国際標準実験ラック (ISPR) と同等サイズのラックを設置している。それに比べると、ユニティは半分の4台のラックしか搭載していない。ESA が建造したハーモニーとトランクウィリティーは、コロンバスやその他の ESA の機器をスペースシャトルで打ち上げるための費用を相殺する形にされている。
仕様
- 全長: 5.49 m
- 直径: 4.57 m
- 質量: 11,612 kg
外部リンク
- STS-88 国際宇宙ステーションの打上げ ユニティ -- JAXA (日本語)
- Unity Node 1 -- NASA (英語)
- UNITY CONNECTING MODULE (PDF) -- NASA (英語)
「Unity (ISS module)」の例文・使い方・用例・文例
- この映画は,地球の上空約400キロの軌道を時速2万8000キロで回りながらの国際宇宙ステーション(ISS)の組み立てについての3D映画だ。
- 野口さんは国際宇宙ステーション(ISS)の全地球測位システム(GPS)のアンテナを交換した。
- これらの品目は,国際宇宙ステーション(ISS)に持ち込める飲食物のリストに追加される予定だ。
- 今回の任務における作業の1つは,日本の実験棟「きぼう」の船内保管室(保管モジュール)を運び,国際宇宙ステーション(ISS)に取り付けることだった。
- 2008年3月の自身2度目となる宇宙任務では,日本の実験棟「きぼう」の船内保管室を国際宇宙ステーション(ISS)に取り付けた。
- 彼は国際宇宙ステーション(ISS)に133日間滞在した。
- 彼は,HTVが再使用可能になり,地球と国際宇宙ステーション(ISS)の間で宇宙飛行士を輸送できるようになってほしいと話した。
- 国際宇宙ステーション(ISS)への彼の最初のミッションは2005年だった。
- 宇宙飛行士の野口聡(そう)一(いち)さんが先日,国際宇宙ステーション(ISS)内で地球にいる生徒のための科学実験を行った。
- シャトルは4月7日に国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングに成功した。
- その記者会見で,山崎さん(39)は国際宇宙ステーション(ISS)での自身の活動について語った。
- 宇宙での任務中,野口さんは国際宇宙ステーション(ISS)で161日間過ごした。
- 宇宙飛行士の若(わか)田(た)光(こう)一(いち)さん(47)が国際宇宙ステーション(ISS)の船長に日本人として初めて就任する予定だ。
- 1月28日,こうのとり2号機は国際宇宙ステーション(ISS)とドッキングした。
- 16日間のミッションにおけるエンデバーのおもな任務の1つはアルファ磁気スペクトロメータ2(AMS-02)を国際宇宙ステーション(ISS)に運ぶことだ。
- ソユーズ宇宙船は6月10日に国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングに成功した。
- 5月31日,無人宇宙カプセル「ドラゴン」が,国際宇宙ステーション(ISS)への貨物輸送任務を成功のうちに完了し,地球に帰還した。
- 星(ほし)出(で)彰(あき)彦(ひこ)さん(43)と他の2人の宇宙飛行士を乗せたロシアのソユーズ宇宙船が7月15日,カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から国際宇宙ステーション(ISS)へ向けて打ち上げられた。
- 国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟の開発に従事。
- 若(わか)田(た)光(こう)一(いち)さんと2人の同僚宇宙飛行士は,11月7日,ソユーズ宇宙船で国際宇宙ステーション(ISS)に到着した。
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