キンドル【Kindle】
読み方:きんどる
Kindle
別名:Amazon Kindle
Kindleとは、Amazon.comが販売する電子書籍リーダー、ならびに、コンテンツ配信をはじめとする各種サービスのことである。2007年11月に初めて発売された。
単に「Kindle」と言った場合、多くは電子書籍リーダーの専用端末を指すが、その他にスマートフォン向けのアプリや、多用途のタブレット型端末などがある。アプリケーションストア「Kindle Store」を指している場合もある。
Kindleの基本的なコンセプトは、無線LANを通じて電子書籍などのコンテンツを端末にダウンロードできる電子書籍リーダーである。Amazon.comが提供するアプリケーションストア「Kindle Store」を通じて、電子書籍などのコンテンツが購入きる。データはPCなどを経由せずに直接ダウンロード可能で、購入済のコンテンツはいつでも再ダウンロードできる。
Kindleには、表示装置にモノクロの電子ペーパー「E Ink」が採用されている。バックライトは装備しておらず、高いコントラスト比を実現しているため、太陽の光の下などでもよく読むことができ、目が疲れにくいとされる。初代モデルから3代目モデルまでは、本体にQWERTYキーボードが搭載されている。
Kindleの初代機は2007年11月に発売された。発表時点では、コンテンツとして、9万冊以上の電子書籍、米国大手の新聞・雑誌といった定期購読誌が用意された。加えて『新オクスフォード米語辞典』があらかじめ内蔵されており、電子辞書としての機能を搭載、著名人のブログや、WikipediaのようないくつかのWebコンテンツも閲覧に対応していた。
2009年2月には、Kindleの第2世代モデルとなる「Amazon Kindle 2」が発売された。Kindle 2では、大幅な薄型化、バッテリーの持続時間の向上、メモリ容量の拡大、電子ペーパーのグレースケールの階調の増加などの改良が図られている。Kindle Storeで扱われる書籍コンテンツは20万冊を突破した。
2009年3月には、Kindle専用端末に加えて、Appleの「iPhone」にインストールして利用できるアプリケーション「Kindle App for iPad」が公開された。App Store上で専用アプリケーションをダウンロードすることで、Kindle Storeの電子書籍コンテンツを購入したり、閲覧したり、Kindle端末ですでに購入した電子書籍コンテンツを転送したり同期したりすることが可能となった。Kindleアプリケーションは、その後も「Kindle for Android」「Kindle App for iPad」「Kindle for PC」などの各種端末向けバージョンがリリースされている。
2009年10月、Amazon.comは3Gの国際ローミングに対応した国際版のKindleを発表し、米国以外からもKindle Storeを通じてコンテンツを購入可能となった。2010年1月にはディスプレイサイズを約2.5倍に拡大した「Kindle DX」が発表されている。2010年8月には、ディスプレイのコントラスト比を50パーセント向上させ、さらに第2世代モデルから200ドル前後の低価格化を実現した第3世代モデルが発表された。
2011年9月に発売された第4世代Kindleは、QWERTYキーボードを省いた5ボタン構成のデザインに変更され、さらに小型化・軽量化が図られている。従来のキーボード搭載モデルは「Kindle Keyboard」に改称され、新モデルと並行して販売されている。
また、第4世代モデルと同時に、マルチタッチに対応した「Kindle Touch」、Androidをプラットフォームとする多用途のタブレット型端末「Kindle Fire」も発表され、大きな注目を集めている。
「Kindle Fire」(2011年)
※画像 / Copyright Amazon.com, Inc. or its affiliates
参照リンク
Amazon.com Kindle Store - (英語)
Amazon.com: | Amazon Web Services Amazon.co.jp e託販売サービス Kindle Kindle for PC Kindle DX Kindle App for iPad |
Kindle
Amazon Kindle
(Kindle から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/27 05:33 UTC 版)
Amazon Kindle(アマゾン・キンドル[4])は、Amazon.comが製造・販売する電子書籍リーダーや電子書籍、電子書籍閲覧再生専用アプリ、または関連クラウドサービスなどの総称である。ジェフ・ベゾスが2007年11月にAmazon Kindleをスタートした[5]。
- ^ Source Code Notice Amazon.com, Retrieved June 1, 2017.
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- ^ 当然プラインドタッチは不可能であり、電卓入力のように一つの指でキーを選んで入力する形式である。
- ^ “Amazonの第4世代「Kindle」試用レポート ~日本からも1万円以下で買える電子ペーパー端末”. PC Watch (Impress Watch). (2011年10月6日) 2013年7月20日閲覧。
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- ^ ワイヤレス接続オフ、ライトの明るさ設定10で1日30分読書に使用した場合。
- ^ ワイヤレス接続オフ、ライトの明るさ設定10で使用した場合。
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- ^ “KindleがなくてもKindleは読める。iOS版とAndroid版の違いを超ていねいに解説”. 2014年7月8日閲覧。
- ^ Amazon kindle(キンドル)アプリの使い方
- ^ iPhone/iPad版Kindle:辞書機能を内蔵し、WikipediaおよびGoogle検索にも対応
- ^ Amazon、「Kindle for PC」公開 Windows向け閲覧アプリ 和書も対応 - ITmedia ニュース
- ^ Amazon.co.jpが「Kindle for Mac」アプリを提供開始、電子書籍をあなたのMacで - PR TIMES
- ^ ブラウザで本が読める「Kindle Cloud Reader」が利用可能に - ITmedia eBook USER
- ^ New York Times, Page C3, November 20, 2007
- ^ 同
- ^ [1] Silicon Alley Insider, May 6, 2009
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- ^ [6] "Opinion: Why Amazon's Kindle is revolutionary" ComputerWorld, November 21, 2007
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- ^ [8] "In Defense of the Kindle" New York Times, Nov 20, 2007
- ^ http://blogs.cnet.com/8301-13506_1-9822044-17.html "Amazon Kindle: Flop" 11/21/2007 CNET Blog
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- ^ Amazon、Kindleシリーズの累計販売台数ついに1000万台突破か - 電子書籍情報が満載! eBook USER
- ^ https://japan.cnet.com/article/20407080/
- ^ 削除されたのは該当出版社が発行していた版のみで、再版権を持つ他社が発行するものには影響していない。
- ^ “アマゾンは「ビッグブラザー」? 電子書籍を無断で遠隔削除”. AFPBB News (2009年7月19日). 2010年2月1日閲覧。
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- ^ あなたが買った“本”は、勝手に消されてしまうかもしれない 英国の騒動から浮かび上がる電子書籍の課題日経ビジネスオンライン 2012年11月14日
- ^ 三上 洋 (2021年9月9日). “「4000冊の蔵書が一瞬で吹っ飛ぶ」アマゾンの電子書籍が抱える根本的な落とし穴”. プレジデント社. 2022年5月26日閲覧。
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