JR貨物更新工事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 01:25 UTC 版)
「国鉄EF64形電気機関車」の記事における「JR貨物更新工事」の解説
本形式の老朽化による故障防止と修繕費用の低減および設備投資抑制の観点から更新工事が施工された。 EF64 67(広島車両所更新)2011年10月2日 備中神代駅 EF64 59(大宮車両所2色更新色)2012年7月19日 江尾駅 0番台に対しては1995年(平成7年)から、1000番台に関しては2003年(平成15年)から施工された。更新A工事の施工内容は以下のとおりである。 主要電気配線の交換 主電動機電機子軸強化 主電動機電機子コイル巻き替えおよび絶縁強化 電動発電機・電動送風機の絶縁強化 一体圧延車輪の採用 車体外板の補修と貫通扉・側扉の交換 運転室整備(シート交換・塗色変更) 機械式記録式速度計の電気式化 1993年(平成5年)には更新B工事が開始され、台車台枠新製および制御装置の換装が追加されているが、予算都合上更新A工事に比べると施行数は少ない。 更新工事を施工した機関車は未施工機と区別する必要性から車体塗装が変更された。 0番台 ライトパープルをベースにディープブルーとスカイブルーで塗り分け(3色更新色)、乗務員扉はからし色とされた。広島車両所施工機は、塗装工程簡略化の観点から貫通扉もからし色のままで鎧戸はディープブルー一色とされた。大宮車両所施行車に関しても塗装工程簡略化を考慮し、1997年(平成9年)よりライトパープルとディープブルー(2色更新色)になっている。その後の全般検査は全機大宮車両所施工となったが、EF64 57は2色更新色に変更されたものの、EF64 67は広島式更新塗装を継承した塗色するなどの差異が存在する。 0番台施工機は以下のとおり。 EF64 43・47 - 51・53・56・57・59 - 65・67・68・70・72 - 77・79 1000番台(大宮車両所施行) EF64 1003大宮車両所更新 EF64 1027車両側面の「JRF」マークが省略された 最初に竣工したEF64 1015の車体塗装はEF65形・EF66形などと共通のJR貨物標準色であったが、EF65形1000番台との識別を容易にするため、2003年(平成15年)夏以降に更新されたEF64 1009以降は青を基調に白の斜めストライプを配した大宮車両所独自のデザインに変更された。また、本塗装はさらに改良が加えられ、前後ストライプ間のエアフィルター上部屋根肩にも白が入るようになり、以降このスタイルとなった。 同所での施工機は以下のとおり。 EF64 1002 - 1005・1007 - 1011・1013・1015・1017・1018・1020 - 1028・1033 - 1036・1038・1039・1042 - 1045 なお、EF64 1027は2017年(平成29年)に大宮車両所で全般検査を受けたが、車両側面の「JRF」マークが省略された状態で出場し、運用されている。 1000番台(広島車両所施行) EF64 1047広島車両所更新 EF64 10492013年全般検査施工後 岡山機関区配置機は、EF64 1047が2006年(平成18年)7月に、EF64 1049が同年11月に、EF64 1046が2007年(平成19年)2月に広島車両所で施工された。塗装は大宮車両所施工機と異なる独自デザインとされたが、EF64 1047は2012年(平成24年)全般検査の際、大宮式更新塗色に変更された。EF64 1049は2013年(平成25年)5月に、EF64 1046は同年10月にそれぞれ大宮車両所で全般検査を受けたが、広島車両所デザインを踏襲した塗色で出場した。 2020年(令和2年)から2022年(令和4年)にかけて、2両とも原色に変更されたため、この塗装は消滅した。
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