HP 49G
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「HP 49/50 シリーズ」の記事における「HP 49G」の解説
販売開始:1999年 製造終了:2003年 最終ファームウェア:正式版:HP49-C 1.18(2000年5月)。ベータ版:HP49-B 1.19-6(2001年10月)。PCエミュレータ用改造版:HP48-C 2.09(2006年6月) 画面サイズ:131×64画素 CPU:Yorke 4 MHz (Saturnコア) RAM:512 KiB フラッシュメモリ:2 MiB 入出力ポート:RS-232(2x5ピンの特殊コネクタ。プロトコルはKermitあるいはXModem)
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HP 49G
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「HP 49/50 シリーズ」の記事における「HP 49G」の解説
1999年8月に販売開始された。HP 49G (F1633A, F1896A)は本体に伝統的な色を採用しなかった初のHP社の電卓である。メタリックブルーの色調に加えて、キーボードの材質はゴムであった。このゴムキーボードは従来のHP社電卓のキーボードのようなクリック感がない。さらにHP社の電卓の特徴であった大きな[ENTER]キーもなくなった。 HP 49GはHP 48 シリーズで利用できた強力なユーザーインターフェースと数学機能の多くを新しいHP 49G用のファームウェアに組み込んだ。HP 48 シリーズと違って電卓上でSysRPLとSaturnアセンブリ言語を容易にデコンパイルあるいはコンパイルする機能も組込まれた(HP 48 シリーズの場合、SysRPLのコンパイルはPC上でするのが普通で、サードパーティのツールを使ったときだけ電卓上でSysRPLをコンパイルできた)。 HP 49Gはフラッシュメモリを内蔵し、ファームウェアを更新できる最初のHP社の電卓であった。さらにHP 48 シリーズに付属していたソフトポーチの代わりにハードスライディングケースを採用した。 HP 49Gの最終公式ファームウェアは1.18であった。いくつかの非公式なファームウェアがHP 49Gの開発者によって公開され、非公式ファームウェアの最終バージョンは1.19-6であった。 この後、HP 49G上でその後継機種であるhp 49g+とHP 50gのファームウェア(改造ファームウェアではあるが)をインストールできるようになった。 なぜそのようなことが可能になったかと言えば、ハッカーがhp 49g+とHP 50gのファームウェアを改造して、PCエミュレーターEmu48上で動作できるようにしたからである。Emu48はHP 48 シリーズからHP 49Gまでのハードウェアしか再現していないので、hp 49g+で追加されたSatrun+命令とARM命令を実行できない。そこでハッカーたちはhp 49g+とHP 50gのファームウェアからSaturn+命令とARM命令を削除し、Saturn命令だけに置換えた改造ファームウェアを作成した(HP 49G ROM 2.09など)。前述のようにEmu48はHP 49Gまでのハードウェアを再現しているので、Emu48用の改造ファームウェアを実機のHP 49Gに特殊な方法でインストールできるように修正すれば、実機のHP 49GにHP 49g+とHP 50gの改造ファームウェアをインストールすることができたのである。少なくともファームウェアバージョン2.09までは、実機のHP 49Gにインストールすることができた。 2003年にHP 49GのファームウェアのCASのソースコードがLGPLライセンスの下で公開された。このコードは対話型幾何学プログラムと後継機種hp 49g+と互換性のあるいくつかのコマンドを含んでいる。ライセンス制限のために再コンパイルされたファームウェアは再配布できない。
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hp 49g+
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「HP 49/50 シリーズ」の記事における「hp 49g+」の解説
2003年8月、ヒューレット・パッカード社はhp 49g+ (F2228A)を販売開始した。この電卓はメタリックゴールドに着色され、HP 49Gとの後方互換性があった。HP 49Gで不評だったゴムキーに代わって、プラスチックキーが採用された(ただし、後述のHP 50gの項目で書かれているように押しやすいものではなかったようだ)。HP 49Gのハードスライディングケースは廃止され、かつてのHP電卓と同様のソフトポーチで電卓を保護するようになった。 設計・製造は台湾の Kinpo Electronics で行われた(2001年にHP社の電卓部門が閉鎖された。そのため、hp 49g+以降は設計も含めて Kinpo が行っている)。 この電卓の特徴は全面的に更新されたプロセッサ・アーキテクチャ、USBとIrDA赤外線通信(IrCOMMプロトコル)、SDCARDによるメモリ拡張、そして多少大きくなった画面(131×64画素 → 131×80画素)であるが、それ以外の改良もされている。 この電卓のシステムは新しく採用されたARMプロセッサー上で直接実行できない。しかし、今までのHP社電卓で使われてきたSaturnプロセッサーのエミュレーターを搭載しており、その上で実行できる。このことによって、hp 49g+はHP 49G用に書かれたプログラムのほとんどとバイナリレベルの互換性を維持している。それだけでなく、HP 48 シリーズとソースコードレベルの互換性がある。hp 49g+で初搭載されたSaturnプロセッサーエミュレーターはSaturn+という拡張命令も持っている。 このようにARMプロセッサでSaturnをエミュレートするプラットフォームをApple シリーズと称する。 ARMでSaturnをエミュレーションしているにも関わらず、hp 49g+はあらゆる過去のHP社電卓よりも高速であった。HP 49Gに対する速度向上は処理内容に依存するものの約3~7倍である。ARM用に書いたプログラムを実行することすら可能であり、エミュレーションレイヤーを完全に迂回することもできる。GNU C compiler も利用可能である(後述のHPGCCを参照)。
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