HPGCC for the 49g+/50g
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/31 16:30 UTC 版)
「HP 49/50 シリーズ」の記事における「HPGCC for the 49g+/50g」の解説
HPGCCはGNU GPL下で配布されているGCCコンパイラの実装の一つである。HPGCCの主な対象はARMを搭載したhp 49g+/HP 50gである。HPGCCの以前のバージョンは他のARM搭載HP社電卓もサポートしていた(hp 48gII/hp 39g+/HP 39gs/HP 40gs)。しかし、それを求める人が少ないことや互換性の問題が原因で削除された。正式には、HPGCCはクロスコンパイラである。ARM搭載HP電卓用のコードをコンパイルするが、HPGCCはPC上で動作する。 HPGCCの最新バージョンは初期バージョンから多くの改良がなされている。最も注目するべき点は、コンパイルされたコードはデフォルトでARMのThumb命令(ARM縮小命令)になることである。その結果、わずかな性能低下を伴うが、コードサイズは大幅に縮小される。ANSI C言語のほとんどを実装しているだけでなく、デバイス固有のライブラリもあるので、電卓のRPNスタック、メモリ、ピエゾ素子ブザーのようなものを扱うことができる。 GCCコンパイラ自体はフリーソフトウェア財団の資産であり、その財団はGCCを利用したできた成果物に対して特定のライセンス制限を課していないと宣言している。しかしながら、HPGCCに含まれているライブラリは、HPGCCでコンパイルされたプログラムを実際の電卓で実行するために必要なルーチンも含んでいる。HPGCCのライブラリは改変GPLライセンスの下でリリースされている。他の多くのプラットフォームのGCCがライブラリに対してGPLより制限の緩いライセンスを使っているのとは対象的である。 このようにHPGCCのライブラリ(改変GPL)とリンクした全てのプログラムはGPL(非営利的ソフトウェアに対する例外を伴う)でリリースされたとしても配布することだけが可能である。 (※)以上は英語版によるが、HPGCCの改変GPL(modified GPL)がどのようなものかは不明である。通常のGPLはソースコードの開示請求に応じれば販売も可能なので、そこのところが異なるのかもしれない。
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