EJ25D(DOHC NA)
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「スバル・EJ25」の記事における「EJ25D(DOHC NA)」の解説
日本国内市場(JDM)では、1994年1月からEJ25Dが宣伝され、1994年10月から250Tモデルの2代目レガシィ(英語版)、その後 レガシィグランドワゴン/ランカスターに搭載された。基本設計は米国市場の油圧式EJ25Dと同じで、油圧タペット (HLA)を採用していたが、圧縮比は9.5:1であった。シリンダーヘッドはEJ20 DOHC用のものを流用している。そのため、シリンダーヘッドの燃焼室形状はEJ20の内径、92.0 mmに収まる形状になっている。このHLAヘッドは、やや半球型の燃焼室形状を持っていた。このエンジンは、1996年半ばにBG9B型の導入と共に「フェイスリフト」され、圧縮比を10.7:1に高め、ソリッドリフターを採用した。ソリッドリフターヘッドは、クローバー葉型の燃焼室を持つ。2バージョン共、使用燃料は無鉛プレミアムガソリンである。 米国国内市場(USDM)で販売されたEJ25Dにも日本市場と同様に、2つのバリエーションがあった。EJ25Dは、1996年にレガシィ2.5GT、LSi、レガシィアウトバックに搭載された。このエンジンは、HLAヘッドを採用し、オクタン価91の燃料を推奨していたが、1997年から1999年にかけてのEJ25Dに比べて出力とトルクが低く、オートマチックトランスミッションのみの設定だった。1997年には、HLAではなくシム付きバケットリフターを採用したヘッド、オクタン価87の燃料対応、マニュアルまたはオートマチックトランスミッションを搭載した改良型エンジンが登場した。DOHCのバルブ構造のため、SOHCに比べて点火プラグのメンテナンスが困難である。そのため、DOHCエンジンには白金プラグが採用され、点火プラグの寿命は8万マイル(128,748 km)に延長された。EJ25Dは、フェーズ1のEJ25オフセットグラインドクランクシャフトの設計により、同年のEJ22や、ロッドジャーナルを使用するエンジンと比較して、より小さなロッドジャーナルを使用している。また、1999年のアウトバックに搭載されたEJ25Dは、1年限りのファクトリーハイブリッドで、フェーズ2のケースハーフと8ボルトベルハウジング(1998年までは4ボルトベルハウジング)を使用し、フェーズ2のクランクシャフトとロッドジャーナル付きのロッドを使用しているが、同じ圧縮比を維持するために1997年から1998年の仕様と同じピストンを使用している。1996年式EJ25Dでは、1997-1999年式とは異なるピストンが使用されており、1997-1999年式EJ25Dヘッドと組み合わせた場合、圧縮比が大幅に向上している。 DOHC(JDM)(1994年 - 1996年)- JIS - 最高出力118 kW (160 PS; 158 hp) at 6000 rpm、最大トルク210.8 N⋅m (155 lb⋅ft) at 2800 rpm DOHC(USDM)(1996年)- SAE - 最高出力116 kW (157 PS; 155 hp) at 5600 rpm、最大トルク190 N⋅m (140 lb⋅ft) at 2800 rpm DOHC (JDM)(1996年 - 1998年)- JIS - 最高出力129 kW (175 PS; 173 hp) at 6000 rpm、最大トルク230.5 N⋅m (170 lb⋅ft) at 3800 rpm DOHC (USDM)(1997年 - 1999年)- SAE - 最高出力123 kW (167 PS; 165 hp) at 5600 rpm、最大トルク220 N⋅m (162 lb⋅ft) at 4000 rpm 搭載車種 JDM レガシィ/グランドワゴン/ランカスター(1994 - 1998) USDM レガシィ: アウトバック(ワゴン)、SUS(セダン、1998 - 1999)、LSi(1996 - 1997)、GT USDM インプレッサ2.5 RS(1998) USDM フォレスター(1998)
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