うしかい座矮小銀河II
(Boötes II (dwarf galaxy) から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/27 03:04 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動うしかい座矮小銀河II | |
---|---|
星座 | うしかい座 |
視等級 (V) | 15.8 ± 0.5[1] |
視直径 | 8.0+2.2 −2.8′[2] |
分類 | dSph[1] |
位置 元期:J2000.0 |
|
赤経 (RA, α) | 13h 58m 00s[3] |
赤緯 (Dec, δ) | 12° 51′ 00″[3] |
距離 | 136 ± 7×103光年[2][4] |
別名称 | |
別名称 |
Boo II[2]
|
■Template (■ノート ■解説) ■Project |
うしかい座矮小銀河II(Boötes II Dwarf Galaxy[3])は、うしかい座の方角にある矮小楕円体銀河である。2007年にスローン・デジタル・スカイサーベイのデータから発見された[1]。太陽からは約42000パーセク離れており、約120km/sの速度で向ってきている[1][5]。ほぼ球形で、光が半減する半径は約51パーセクである[2]。
うしかい座矮小銀河IIは、銀河系の伴銀河で最も小さく最も暗いものの1つであり、合計の光度は太陽光度の約1,000倍(絶対等級は約-2.7)しかなく、ほとんどの球状星団よりもずっと低い[2]。しかし、質量は大きく、質量光度比は100を超える[4]。
うしかい座矮小銀河IIを構成する恒星は、100億から120億歳の中程度に古い恒星が多い[5]。金属量は、[Fe/H]=−1.8と低く、重元素の量が少なくとも太陽の80分の1以下であることを示している[4][5]。現在、うしかい座矮小銀河IIの中で星形成は見られない。また、これまで中性水素原子は検出されておらず、存在するとしても上限は86太陽質量である[6]。
うしかい座矮小銀河IIは、うしかい座矮小銀河からわずか1.5°(1600キロパーセク以下)しか離れていないが[1]、銀河系に対してそれぞれ別の方向に運動しているため、物理的に結びついているとは考えられていない。約200km/sという相対速度は高すぎ、いて座ストリームやいて座矮小楕円銀河との結びつきの方が可能性が大きいと考えられている。うしかい座矮小銀河IIは、いて座矮小楕円銀河の伴銀河か、それによって40億から70億年前に引き裂かれた星団の可能性もある[5]。
出典
- ^ a b c d e Walsh, S.M.; Jerjen, H.; Willman, B. (2007). “A Pair of Boötes: A New Milky Way Satellite”. The Astrophysical Journal 662 (2): L83–L86. arXiv:0705.1378. Bibcode: 2007ApJ...662L..83W. doi:10.1086/519684.
- ^ a b c d e Martin, Nicolas F.; de Jong, Jelte T. A.; Rix, Hans‐Walter (2008). “A Comprehensive Maximum Likelihood Analysis of the Structural Properties of Faint Milky Way Satellites”. The Astrophysical Journal 684 (2): 1075–1092. doi:10.1086/590336. ISSN 0004-637X.
- ^ a b c “SIMBAD Astronomical Database”. Results for Bootes II. 2010年2月13日閲覧。
- ^ a b c Walsh, S.M.; Willman, B.; Sand, D. et al. (2008). “Boötes II ReBoöted: An MMT/MegaCam Study of an Ultrafaint Milky Way Satellite”. The Astrophysical Journal 688 (1): 245–253. arXiv:0712.3054. Bibcode: 2008ApJ...688..245W. doi:10.1086/592076.
- ^ a b c d Koch, Andreas; Wilkinson, Mark I.; Kleyna, Jan T. et al. (2009). “A Spectroscopic Confirmation of the Bootes II Dwarf Spheroidal”. The Astrophysical Journal 690 (1): 453–462. arXiv:0809.0700. Bibcode: 2009ApJ...690..453K. doi:10.1088/0004-637X/690/1/453.
- ^ Grcevich, Jana; Putman, Mary E (2009). “H I IN LOCAL GROUP DWARF GALAXIES AND STRIPPING BY THE GALACTIC HALO”. The Astrophysical Journal 696 (1): 385–395. doi:10.1088/0004-637X/696/1/385. ISSN 0004-637X.
|
「Boötes II (dwarf galaxy)」の例文・使い方・用例・文例
- フェーズIとフェーズIIで許容副作用を伴い効果的であることが示される治療あるいは薬品の大規模な臨床試験
- 1228年から1229年までの十字軍は、病気になった神聖ローマ帝国皇帝フレディリックIIで導いて、法王によって破門されました
- 330,000人の連合軍隊が敵火の下で絶望的な退却において、北フランスの浜辺から避難しなければならなかった世界大戦IIの陸海空共同の避難(1940年)
- 腎臓にアンジオテンシンIIができるのを阻止し、動脈を弛緩してくれる抗高血圧薬
- アンジオテンシンIIへのさきがけであるアンジオテンシンの生理学的に不活発な形態
- 高血圧を治療するのに用いられるアンギオテンシンII抑制剤
- ASCII文字セットは最も一般的に用いられている文字セットである
- 王を補足したと考えられるI歴代志とII歴代志の旧約聖書の旧名
- ウルガタ聖書(IIエスドラス書を除いて)に含まれるが、ユダヤやプロテスタント版の聖書では省略される旧約聖書の14冊
- I歴代志、II歴代志、エズラ、およびネヘマイアからの編集から成る外典
- フレディリック神聖ローマ帝国皇帝IIを破門して、聖地に対して新しい十字軍を計画していた1245年の西方教会の協議会
- キャサリンIIの愛人であり、1762年に彼女が権力を握る支援を行ったロシアの役員で政治家
- 遺伝的に第VIII因子が欠乏するために生じる血友病
- アンギオテンシンIをアンギオテンシンIIに変えるタンパク質分解酵素
- 血液凝固において、トロンビンは第XIII因子をフィブリンが分解しにくい凝血塊の形成を引き起こす(フィブリナーゼ)活性型に触媒する
- パーシングIIというミサイル
- SALTII条約という2国間軍縮条約
- SALTII条約という2国間軍縮条約の内容
- 宇宙開発事業団と航空宇宙技術研究所は,2004年にH-IIAロケットでHOPE-Xを打ち上げる計画をしていた。
- 72歳の映画監督と彼の息子は,9月25日,新作映画「バトル・ロワイアルII」の製作を発表するため,記者会見を行った。
- Boötes II (dwarf galaxy)のページへのリンク