金属量とは? わかりやすく解説

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きんぞく‐りょう〔‐リヤウ〕【金属量】

読み方:きんぞくりょう

天体含まれる重元素割合宇宙化学進化が進むと、恒星内の核融合反応超新星爆発によって重元素生成されるため、天体年齢指標となる。金属量が少ないほど、若い天体考えられる


金属量

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/14 17:03 UTC 版)

金属量(きんぞくりょう、metallicity)[1]とは天文学で、天体に含まれる水素ヘリウム以外の元素の割合を指す。天文学では、ヘリウムよりも原子番号の大きな元素は「金属 (metal)」または「重元素 (heavy element)」と呼ばれる[2][3]

天体の金属量はその天体の形成時期の指標となる。ビッグバンモデルによれば、誕生直後の宇宙にはほぼ水素原子のみが存在し、その後ビッグバン元素合成の過程によってヘリウムとごくわずかのリチウムが生成された[4]。そのため、宇宙の最初期に生まれた最も古い恒星(初代星または種族IIIとして知られる)は金属量が非常に小さい[5]。その後宇宙の進化が進むと、恒星内部での元素合成によって作られた重元素が星の進化に伴って惑星状星雲超新星となって星間物質に戻され、宇宙全体の重元素量や恒星の金属量は次第に増加することになる。よってこのような重元素の多い星間物質から星形成によって生まれた新しい恒星は金属量が多い。

恒星の金属量 Z は、その質量に占める水素とヘリウム以外の元素の割合として定義される[6]。従って、水素の質量比 X、ヘリウムの質量比 Y との間に


金属量

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 00:49 UTC 版)

ウォルフ・ライエ星」の記事における「金属量」の解説

ウォルフ・ライエ星の数や性質は、その前駆星の化学組成によって異なる。この違い主な原因は、金属量の違いによる質量損失比率である。金属量が高いほど質量損失大きくなり、大質量星進化ウォルフ・ライエ星性質にも影響与えることとなる。質量損失大き過ぎると、中心核成長して崩壊する前に外層失われしまうため、質量大きな赤色超巨星超新星として爆発する前に高温戻ってしまい、最も質量大きな恒星ではその進化の過程で赤色超巨星進化することはない。ウォルフ・ライエ段階では、質量損失大きくなると、対流コア外側の層の消耗激しくなり、表面水素存在量減少しヘリウムがより急速に剥がれ落ちてWC型スペクトル見せるようになるこのような傾向は、局所銀河群様々な銀河観測されており、天の川銀河内では太陽系に近いレベルアンドロメダ銀河ではやや低いレベル大マゼラン雲ではさらに低いレベル小マゼラン雲でははるかに低いレベルと、金属量にばらつき見られる個々銀河中でも金属量の違い見られさんかく座銀河天の川銀河では銀河中心に近い方が高い金属量を示しアンドロメダ銀河では銀河ハローよりも銀河円盤の方が高い金属量を示している。また、小マゼラン雲恒星形成率に比べてウォルフ・ライエ星少なくWO星1つを除いてWC星が全くないのに対し天の川銀河WN星とWC星の数がほぼ同数で、ウォルフ・ライエ星総数多くその他の主要な銀河ではWC星よりWN星のほうが多くウォルフ・ライエ星総数がやや少ない。大マゼラン雲と、特に小マゼラン雲ウォルフ・ライエ星輝線弱く恒星大気中の水素比率高くなる傾向がある。小マゼラン雲ウォルフ・ライエ星はそのほとんどが、恒星風弱くその光球を完全に隠し切れていないため、早期スペクトルの星でも水素輝線吸収線まで示す。 赤色超巨星期を経てWNL星に戻ることができる主系列星最大質量は、天の川銀河では約20 M☉、大マゼラン雲では32 M☉、小マゼラン雲では50 M☉以上と計算されている。より進化したWNE星とWC星の段階は、太陽系近辺の金属量では初期質量25 M☉以上、大マゼラン雲では60 M☉以上の星でしか到達しない通常の単独星の進化では、小マゼラン雲の金属量ではWNE星やWC星は生まれない予想されている。

※この「金属量」の解説は、「ウォルフ・ライエ星」の解説の一部です。
「金属量」を含む「ウォルフ・ライエ星」の記事については、「ウォルフ・ライエ星」の概要を参照ください。

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