矮小銀河とは? わかりやすく解説

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わいしょう‐ぎんが〔ワイセウ‐〕【×矮小銀河】

読み方:わいしょうぎんが

銀河のうち、その規模典型的な銀河比べ、およそ100分の1以下のもの。恒星の数は数十億個以下。質量小さく重力が弱いため、星形成初期段階において星間物質の大半外部放出した考えられている。矮銀河


矮小銀河 dwarf galaxy

数十個から数百個の星を含んでいる小さな楕円または回転楕円状の銀河。星の数は普通の代表的な銀河よりもはるかに少ない。矮小銀河の光度暗く、星の分布がまばらである。

矮小銀河

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/18 08:50 UTC 版)

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したいて座矮小銀河

矮小銀河[1](わいしょうぎんが、dwarf galaxy[1])は数十億個以下の恒星からなる小さな銀河である。我々の銀河系には2000億~4000億個の星が含まれているが、矮小銀河の規模はこの約1/100以下であり、特に小規模な矮小楕円銀河は球状星団と区別できないほどである。銀河系の伴銀河の一つである大マゼラン雲には300億個以上の星があるが、矮小銀河に分類される場合もある。

我々の銀河系が属する局所銀河群にはたくさんの矮小銀河が存在する。これらの小さな銀河は、銀河系やアンドロメダ銀河 (M31)、さんかく座銀河 (M33) など、より大きな銀河の周りを周回していることが多い。銀河系の周囲には12個の矮小銀河が周回していることが知られている。星の数が少なく絶対等級も暗いため、局所銀河群に属するもの以外はわずかしか知られていないが、宇宙全体にわたって多数存在し、多くは大型の銀河の周囲を回っているものと考えられる。

矮小銀河の大部分は星間物質をほとんど持っておらず、主として種族IIの星で構成されている。矮小銀河は質量が小さく重力も弱いため、誕生の際に起こったスターバーストにより星間物質が加熱されて銀河外へ拡散してしまったためと推測される。

矮小楕円銀河(dE)、矮小不規則銀河(dwarf irregular galaxy, dIrr)、青色コンパクト銀河(BCD)に大別される[1]。この3タイプ以外では、矮小楕円体銀河(dSph)や矮小S0銀河(dS0)がある[1]

出典

  1. ^ a b c d 『天文学大事典』(初版第1版)地人書館、p160,p716頁。ISBN 978-4-8052-0787-1 

外部リンク


矮小銀河

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 08:51 UTC 版)

銀河」の記事における「矮小銀河」の解説

詳細は「矮小銀河」を参照 大きな楕円渦巻銀河が目立つが、宇宙のほとんどの銀河規模小さく、これらは矮小銀河と言い天の川銀河100分の1程度に当たる数十億個の星を持つにとどまる。近年では差し渡し100パーセク程度の非常に小さな矮小銀河が発見されている。 多くの矮小銀河は大きな銀河周回していると考えられる天の川銀河少なくとも1ダースの矮小銀河を伴っており、未発見のものを含めれば300-500個程度があるものと思われる矮小楕円銀河矮小渦巻銀河不規則銀河といったものに区分される矮小楕円銀河形状大きな楕円銀河とかけ離れているため、矮小楕円体銀河とも呼ばれる天の川銀河周辺にある27個を調査した結果によると、星の総数高々数百であるのに対して、その中心部質量太陽質量のおよそ1千万倍であることがわかった。これは、銀河質量において暗黒物質占め割合の高さを示しまた、規模下限から暖かい暗黒物質英語版)によって起こされる重力結合限界を知ることができる可能性示唆された。

※この「矮小銀河」の解説は、「銀河」の解説の一部です。
「矮小銀河」を含む「銀河」の記事については、「銀河」の概要を参照ください。

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