2021年 新型コロナウイルスの集団感染
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 01:03 UTC 版)
「九重部屋」の記事における「2021年 新型コロナウイルスの集団感染」の解説
2021年1月場所前に相撲協会が全協会員に実施したPCR検査により、千代翔馬、千代鳳、幕下以下の力士2人の新型コロナウイルス感染が判明したため、感染は確認されていないが濃厚接触の可能性がある者も含めて、全所属力士と師匠の14代九重、行司1人、床山2人は1月場所を休場することになった。 場所中の同月18日に、師匠の14代九重ほか幕下以下の力士4名の新型コロナウイルス感染が公表された。芝田山広報部長は「師匠も鼻水などの症状(がある)。(入院の判断は)症状が出ている者、基礎疾患のある者、専門家の先生が判断して。他の感染の者は部屋の中で陰性の者とは隔離しながら生活している。全員入院じゃない。症状の軽い人は部屋にいる」と説明し、「その時は感染していなくてもウイルスが数日後に出るということ。陽性者の出た部屋を部屋単位でロックアウトという形をとり、全員を全休としたことは対応としては良かったということ」としている。 その後、力士養成員に体調不良者が出たため、同月18日に部屋住みの力士27人にPCR検査を実施したところ、19日までに新たに5人の感染が判明。症状の重い4人の力士が19日に入院した。同部屋の感染者はここまでで計14人となっている。 同月20日に4人の力士が退院し、14代九重が入院した。部屋に残っている5人の感染者(力士4人、行司1人)について、芝田山広報部長は「部屋の中で隔離されて生活。どうするか、保健所の指導になる」と話している。18日から19日にかけて4人の力士が退院したことが22日に発表された。24日にはPCR検査の結果、新たに3人の力士が陽性となり、ここまでの感染者は計17人となったとされたが、2月3日の協会発表によって3人の内1人は陰性であったと訂正された。 1月場所千秋楽(24日)後に入院中の力士たちが順次退院しており、同月29日までに九重も退院したという。 日本相撲協会は、場所後2週間の指針を各部屋に通達した。師匠の判断により外出については制限が緩和されるが、外食は午後8時までなど政府の緊急事態宣言に沿った行動を要請している。 2月18日に14代九重がマスコミの電話取材に応じた。「場所前だったので非常にショックを受けた。歯がゆい気持ちだった」と語り、また肺炎が重症化し生死の境をさまよった自身の症状についても明かした。1度目は陰性であったものの、2度目の1月18日のPCR検査で陽性の診断を受けた。同月20日に入院したが、夫人に病院から電話があり「3日間、酸素濃度が下がったら危ない」と言われていたという。酸素マスクはせず、1日18時間寝て回復を待つばかりであったという。危機を脱して退院後は部屋で隔離生活を送った。取材を受ける10日ほど前までは、発声も困難であったという。感染・発症時期は本人にも分からないという。 「絶対ならない方がいい。感染したらたばこ吸っている人はすごい悪くなるから。肺炎というのはコロナの終わりかけになる。コロナになりました、感染しました、すぐ肺炎じゃないんですよ。最初はけろっとしているんですよ。何にもどこも悪くないし、何かちょっとのどが痛いなとか、鼻が乾くなという程度なんですよ」「それで検査したら陽性ということで。しかももう終わりかけですと。そこからすぐ肺炎になったんですよ。だから入院も4日しかできない。いつなったかが大事なんですよね。だから入院も治るまでというわけではなくて。決まっているんですよ。もっと入院したいといってもダメなんですよ」と、2019年新型コロナウイルス感染の分かりにくさと喫煙者が重症化する危険性、医療機関が逼迫する理由を語っている。
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