2017年 年間グランドスラム達成
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「井山裕太」の記事における「2017年 年間グランドスラム達成」の解説
2017年3月10日、第41期棋聖戦挑戦手合い七番勝負第6局で河野臨九段に白番150手中押し勝ちし棋聖位を防衛、棋聖5連覇を果たして名誉棋聖資格を獲得した。名誉称号3つは小林光一と並び最多タイ。また七大タイトル通算獲得数は32となり故加藤正夫名誉王座を抜いて単独3位となった。3月19日、NHK杯トーナメント決勝で一力遼七段を下し、初優勝。公式戦で唯一手にしていなかったNHK杯を獲得し、現行の国内すべての公式棋戦で優勝を記録した(参加資格の無い王冠戦・女流棋戦、参加資格年齢に達していないマスターズカップ、創設当時にすでに七段昇段して参加資格が無かった若鯉戦を除く)。4月21日、第55期十段戦で余正麒七段を3-1で防衛。5月31日、第22回LG杯世界棋王戦で周睿羊九段に中押し勝ちしベスト8進出。この勝利により2007年以来2回目となる日本での準々決勝開催が決まった。6月16日、第72期本因坊戦で本木克弥8段を4-0で下し、七大タイトル獲得数を34に伸ばして小林光一の持つ歴代2位の記録にあと1と迫った。また三大タイトル(棋聖、名人、本因坊)の獲得数を16とし小林光一の歴代2位に並んだ。7月25日、第42期碁聖戦で山下敬吾九段を3-0で下し、七大タイトル獲得数を35に伸ばして歴代2位に並んだ。 7月28日、名人リーグ戦で村川大介八段を下し、最終戦を待たずに7-0で名人挑戦を決めた(最終的に8戦全勝)。名人失冠以後すべての(七大)タイトルを防衛しての挑戦となった。9月15日、第29回テレビアジア選手権1回戦で李世乭九段に破れ2回目の優勝はならなかった。9月25日、第22回三星火災杯世界囲碁マスターズでベスト16まで進出したが、申眞諝八段に破れ8強進出はならなかった。10月17日、第42期名人戦で高尾紳路名人を4-1で下し、名人戦を奪取して2度目の七大タイトル完全制覇を達成した。2度の七冠同時制覇は囲碁・将棋界を通じて初。さらに再び大三冠となる。また、七大タイトル獲得数を36に伸ばし、小林光一名誉三冠を超えて歴代単独2位となり、さらに三大タイトル獲得数でも小林光一を超え歴代単独2位となった。11月13日、LG杯世界棋王戦準々決勝で中国の楊鼎新六段に勝利しベスト4進出。日本棋士が持ち時間2~3時間の世界大会での4強進出は2011年8月第24回富士通杯以後6年3か月ぶり(井山3位の時)。15日、LG杯準決勝で現在中国No.1 の柯潔九段に中押し勝ちし決勝進出を決めた。決勝は翌年2月に行われ謝爾豪五段と対局する。11月20日、第65期王座戦で一力遼八段をストレートで下し、王座位を防衛した。11月24日、第43期天元戦で一力遼八段をストレートで下し、天元位を防衛した。これにより2017年の七大タイトルをすべて井山が獲得し、囲碁・将棋界を通じて史上初の年間グランドスラムを達成した。また、NHK杯とあわせ8つのタイトル獲得は史上最多。天元位獲得6期は林海峰名誉天元・小林光一を抜き歴代最多。さらにタイトル獲得数が48となり加藤正夫名誉王座を上回り、大竹英雄名誉碁聖 と並んで歴代4位タイとなった。
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