2010年下院議員選挙
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アフガニスタンでは2010年に2回目の下院選挙(Wolesi Jirga)と州議会選挙が行われた。バルフ州では定数11(クオーター制による女性議員枠は3)に対して82人が立候補し、現職5人・新人6人が当選した。州内の投票率は約45%で、総投票数は25万4569票だった。当選者はタジク人が最多(7人)で、ハザーラ人(3人)とパシュトゥーン人(1人)が続く。アフガニスタンでは政党政治が発達していない為か、表向きは無所属議員が多いようである。しかしタジク人の当選者は州知事や州議会議長、局長などの公職経験者が多く、知事の腹心や血縁者も居る。一方、得票数が多いのはハザーラ人で、上位二名は企業グループを経営している。 バルフ州の下院議員(2010年)氏名民族所属政党新旧生年性別得票数略歴Ahmad Shah Ramazan ハザーラ人 無 新 1969 男 19,614 財閥の師弟で、カブールやマザーリシャリーフでホテルやレストランなどを経営している。前回の下院選挙では兄の暗殺事件により上院議員となった。議会では「正義の声」に所属。 Abas Ibrahim Zada ハザーラ人 無 新 1970 男 18,413 石油会社や地元テレビ局などを傘下に持つ企業グループ Ibrahim Zada の総裁。女性教育を行う慈善団体を運営 Alhaj Muhammad Ishaq Rahguzar タジク人(アラブ人) 無 現 1966 男 17,181 元ムジャヒーディン指揮官。元知事で州立大学の学長。2009年の大統領選挙ではアブドラ・アブドラを支持。2018年にアタ州知事の跡を継ぎ、バルフ州知事に就任 Alhaj Alam Khan Azadi タジク人 無 現 1950 男 16,820 元ムジャヒーディン指揮官。現知事と縁戚関係 Assadullah Sharifi タジク人 無 新 1965 男 15,351 元下院議員の師弟。現知事が社長を務めるKhalid Noor Groupの副社長。2016年にクムル郡でIEDの爆発に巻き込まれた。2018年の選挙に立候補したが違法な武装集団との関係を理由に独立選挙委員会に届け出を却下された。 Alhaj Muhammad Abdah ハザーラ人 無 現 1967 男 14,173 元判事、元副知事。アフガニスタン・イスラム統一党の関係者 Alhaj Maulawi Abdul Rahman Rahmani タジク人 無 新 1977 男 12,389 マドラサの校長。州の宗教議会の元議員。宗教テレビ局 RaheRawshan を運営。イスラム協会の関係者 Muhammad Farhad Azimi タジク人 無 新 1976 男 10,787 元IT技術者。元法学部講師。元州議会議員・議長。2009年の大統領選挙ではアブドラ・アブドラを支持。アタ知事の後任候補の1人だったので、2018年の下院議員選挙には立候補せずに駐カザフスタン大使として国外に異動。2020年に州知事に就任。 Sifora Niazai タジク人 無 現 1962 女 4,358 元高校教師、州の女性局の元局長、イスラム協会の地方幹部 Brishna Rabie タジク人 無 新 1963 女 3,229 元高校教師 Dr. Gulalay Noor Safi パシュトゥーン人 無 現 1957 女 3,018 ザーヒル・シャー時代の下院議員の師弟。婦人科医師。イスラーム国民戦線の関係者。2018年の選挙では上院議員に転出
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