1991年の状況と再編制
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「スペイン陸軍」の記事における「1991年の状況と再編制」の解説
1982年から1988年にかけて議論されたMETA計画(スペイン軍近代化計画)が断行されることとなった。隊員は27万9000人から23万人まで削減され、地方軍は9個から6個に、旅団は24個から15個まで削減が決められ、FII(野戦軍)とDOT(地域防衛軍)が新編された。 5個師団は、上記の旅団のうちの11個を有した。 第1ブルネテ機甲師団 第2グスマン・エル・ブエノ自動車化歩兵師団 第3マエストラスゴ機械化歩兵師団 第4ウルゲル山岳師団 第5ナバラ山岳師団 3個独立部隊は、以下の通り。ハラマ落下傘旅団、空中機動旅団、カスティリーホス騎兵旅団(軽装甲化)。カナリア諸島とバレアレス諸島に9000人、セウタとメリリャに7000人。6個群と3個中隊、特殊部隊(GOEとCOE)。標準の地区構造は、以下の通り。 師団は、1万2000から1万7000人からなり、師団司令部付大隊、1個軽装甲騎兵連隊、2個また3個旅団、2個群(12個から18個中隊からなる)砲兵連隊、1個偵察隊と支援部隊(工兵大隊、NBC隊、輸送隊)からなる。 旅団は、3000から5000人からなり、3個または4個歩兵大隊、1個砲兵群と支援部隊で構成される。 当時は、戦車850両を保有していた(AMX-30E×299両、M48A5E1×164両、M47E1×325両、M47E2×46両。CFE協定により最大794両に削減されることとなった。 AMX-30Eは、1974年から1983年にかけてサンタバーバラ国営会社でライセンス生産された(ノックダウン生産もあり)。各国の第3世代戦車対抗策としてその内の150両に、増加装甲が付加され(爆発反応装甲)、新型火器統制システム(レーザー測距器と弾道計算用コンピュータ搭載)、以上の点を改善したAMX-30E2に改良される計画であった。総経費は、300億ペセタの見積もりであった。レオパルト1(MTU-833、840馬力)と同じZFLSG-3000自動変速装置にかかる請求の80%以上は、問題のある国産イスパノ・スイザHA-110エンジンと機械式変速装置の置き換えについての費用であった。 M47E1とE2はオリジナルのガソリンエンジンを外しディーゼルエンジンに置き換えられた。M47E2とM48A5E1は105mm砲を装備、他に夜間暗視装置も搭載されたが旧式化は否めず、これらの戦車を更新することとなった。おりしも、米軍の近代化のための用途廃止となったM60A1が272両、M60A3が260両を輸入できた。段階的に更新して、最終的に用途廃止となったM47とM48は、パキスタンとボリビアに輸出された。 13個騎兵連隊、40個歩兵連隊、7個軽装甲部隊、4個機甲連隊、1個学校他、スペイン外人部隊は、外人部隊司令部と4個テルシオ、隊員7,000人からなっていた。
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