バレアレス諸島とは? わかりやすく解説

バレアレス‐しょとう〔‐シヨタウ〕【バレアレス諸島】

読み方:ばれあれすしょとう

バレアレス


バレアレス諸島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 02:40 UTC 版)

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バレアレス諸島自治州
Comunitat Autònoma de les
Illes Balears

Comunidad Autónoma de las
Islas Baleares
州旗 紋章
州都 パルマ・デ・マヨルカ
公用語 カタルーニャ語カスティーリャ語
面積
 – 総面積
 – 割合
第17位
 4,992km²
 1.0%
人口
 – 総人口(2020)
 – 割合
 – 人口密度
第14位
 1,215,174人
 2.3%
 243.42人/km²
住人の呼称
 – カタルーニャ語
 – カスティーリャ語
balear
balear
自治州法 1983年3月1日
ISO 3166-2:ES IB
議席割当
 – 下院
 – 上院
 8
 5
州議会
 – 定数
 – 党派
  

59
PPIB(33)、PSIB-PSOE(19)、
PSM-Entesa(5)
州首相 ホセ・ラモン・バウサー(PPIB)
州政府のサイト

バレアレス諸島(バレアレスしょとう、カタルーニャ語Illes Balearsスペイン語Islas Baleares)は、西地中海に浮かぶ群島で、スペインを構成する自治州の一つとなっている。

バレアレス諸島自治州は同名の一県のみで構成されている。州都・県都は、パルマ・デ・マヨルカ

バレアレス諸島は2つの群島と多くの小島・岩礁によって構成されている。ジムネジアス群島メノルカ島マヨルカ島カブレーラ島と、付近のドラゴネーラ島、クニルス島、アイレ島などで構成されている。ピティウザス群島イビサ島フォルメンテラ島と、周囲に位置する小島・岩礁などで構成されている。

公用語は、カタルーニャ語およびスペイン語

州都パルマ・デ・マヨルカの海岸

歴史

歴史的には、古代においてバレアレス諸島は投石器を扱う優れた能力を有する傭兵の出身地として広く知られており、例えばガイウス・ユリウス・カエサルの『ガリア戦記』などにその名前を見ることができる。

ローマ帝国の支配を経た後はヴァンダル人東ローマ帝国アラブ人アラゴン王国というように領有者は変遷した。アラゴン王国は、この地にあったマヨルカ王国を属国として支配していたが、1344年併合した。のちにはそのままスペインに吸収された。

近代以降、地中海の出口に位置する地政学理由から、イギリス、フランスなどが食指を動かし、スペインが参戦した戦争ではしばしばこの諸島をめぐって海戦となった。メノルカ島は、18世紀にはスペイン継承戦争でイギリスに占領、ユトレヒト条約ジブラルタルとともにイギリスに帰属することになった。しかし七年戦争の最中のミノルカ島の海戦にフランスが占領さらにこれをスペインが奪い返した。のちに1802年アミアンの和約によってスペインに復帰した。

おもな島

バレアレス諸島の地図

政治

州議会選挙

2011年5月22日に行われたバレアレス諸島自治州議会スペイン語版選挙の結果は、バレアレス諸島国民党スペイン語版(略称PPIB)が35議席、バレアレス諸島社会党スペイン語版(略称PSIB-PSOE)が19議席で、バレアルス社会党-民族主義協定スペイン語版(PSM-Entesa)が5議席で、バレアレス諸島国民党代表のホセ・ラモン・バウサーがバレアレス諸島自治州首相(President del Govern de les Illes Balears)に選出された。

歴代州首相

氏名 期間 政党 備考
ジェローニ・アルベルティ・ピコルネイ(Jeroni Albertí Picornell) 1978年7月24日1982年9月27日 UCD 自治州創設前
フランセスク・トゥツォー・ベンナセー(Francesc Tutzó Bennàsser) 1982年9月27日1983年6月10日
1 ガブリエル・カネージャス・フォンス(Gabriel Cañellas Fons) 1983年6月10日1995年8月2日 AP/PPIB 自治州
2 クリストフォル・ソレー・クラデーラ(Cristòfol Soler Cladera) 1995年8月2日1996年6月18日 PPIB
3 ジャウメ・マタス・パロウ(Jaume Matas Palou) 1996年6月18日1999年7月27日
4 フランセスク・アンティック・オリヴェール(Francesc Antich Oliver) 1999年7月27日2003年6月27日 PSIB-PSOE
5 ジャウメ・マタス・パロウ 2003年6月27日2007年7月6日 PPIB
6 フランセスク・アンティック・オリヴェール 2007年7月6日2011年6月18日 PSIB-PSOE
7 ホセ・ラモン・バウサー・ディアス(José Ramón Bauzà Díaz) 2011年6月18日2015年6月30日 PPIB
8 フランシナ・アルマンゴル(Francesca Lluc Armengol Socías) 2015年6月30日 PSOE

文化

食文化

ロブスターの煮込み

バレアレス諸島の食文化はカタルーニャ料理スペイン料理、地中海料理の一部として分類することができ、ペイストリーチーズワイン豚肉海産物などが多く使用される。バレアレス諸島名産の豚肉のソーセージとしてソブラサーダ英語版チョリソの一種)がある。メノルカ島の名物としてロブスターの煮込みがあり、フアン・カルロス1世をもバレアレス諸島に惹きつけた。マヨネーズはメノルカ島のマオーで考案されたとする説があり、またマオーではマオー・チーズ英語版を生産している。バレアレス諸島のパンにはエンサイマダ[1]、フラオー、コカなどがある。

言語

バレアレス諸島自治州ではカタルーニャ語カスティーリャ語の二言語が公用語であり、バレアレス諸島州自治憲章でカタルーニャ語は「私たちの言語」(llengua propia)とされているが、実際にはバレアレス諸島の全住民がカスティーリャ語を流暢に話す。2003年には全住民の74.6%がカタルーニャ語を話すことができると回答し、93.1%がカタルーニャ語を理解することができると回答した。その他の言語、例えば英語ドイツ語イタリア語も地元住民、特に観光産業に携わっている住民によって話されている。

スポーツ

バレアレス諸島でもっとも成功をおさめたサッカークラブはマヨルカ島のパルマ・デ・マヨルカに本拠地を置くRCDマヨルカである。RCDマヨルカは1916年に創設されたバレアレス諸島最古のサッカークラブであり、1999年にUEFAカップウィナーズカップで準優勝し[2]、2003年にコパ・デル・レイで優勝した[3]。テニス選手のラファエル・ナダルはマヨルカ島のマナコル出身である。2004年から2006年まで、同自治州政府観光局が自転車ロードレースチームのスポンサーを務めた。

関連項目

脚注

  1. ^ フィリピン産が良く知られている。
  2. ^ UEFA Champions League, Cup Winners Cup, UEFA Cup 1998-99 RSSSF
  3. ^ Spain Cups 2002/03 RSSSF

外部リンク


バレアレス諸島 (1109年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/27 04:25 UTC 版)

ノルウェー十字軍」の記事における「バレアレス諸島 (1109年)」の解説

ジブラルタル海峡(ノルヴァスドNorfasund)を通過する際に再び海賊勝利し、さらに地中海(ギリシャ海Griklands hafi)周辺サラセン人領土目指し、バレアレス諸島に到達した。バレアレス諸島は当時キリスト教徒奴隷売買中心地海賊港としてしか知られていなかった。ムスリム居住するバレアレス諸島にはそれまでにも小さな攻撃行われていたが、ノルウェー人攻撃はバレアレス諸島で最初に記録され大規模なキリスト教徒攻撃であったノルウェー十字軍最初に到着した場所はフォルミンテッラ島で、ここで多数の青い(肌の)男たち黒人Blåmenn)やサラセン人(セルクル、Serkir)と遭遇し、彼らが住居とする洞窟奪った書物記載され戦闘の経過十字軍全体で最も詳細で、恐らくこの小島歴史で最も有名な歴史的事件である。この戦闘によって、ノルウェー十字軍それまで手に入れたことのないほどの財宝手に入れたその後イビザ島メノルカ島襲撃し、そこでも勝利し財宝を手にした。しかし、最大の島であり、当時繁栄しており要塞化なされたマヨルカ君主国英語版)の中心地であったとされるマヨルカ島攻撃は行わなかったようである。しかし、ノルウェー十字軍勝利逸話1113年から1115年のバレアレス諸島遠征英語版)を勇気付けた。

※この「バレアレス諸島 (1109年)」の解説は、「ノルウェー十字軍」の解説の一部です。
「バレアレス諸島 (1109年)」を含む「ノルウェー十字軍」の記事については、「ノルウェー十字軍」の概要を参照ください。

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