霊隠寺とは? わかりやすく解説

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霊隠寺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 17:07 UTC 版)

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霊隠寺
霊隠寺の大門
中華人民共和国における位置
基本情報
所在地 中国浙江省杭州市西湖区
座標 北緯30度14分34秒 東経120度5分48秒 / 北緯30.24278度 東経120.09667度 / 30.24278; 120.09667座標: 北緯30度14分34秒 東経120度5分48秒 / 北緯30.24278度 東経120.09667度 / 30.24278; 120.09667
宗教 仏教
宗派 禅宗
建設
様式 中国建築
創設者 慧理
創設 326年
完成 (再建)
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霊隠寺
大雄宝殿
各種表記
繁体字 靈隱寺
簡体字 灵隐寺
拼音 Língyǐn Sì
発音: リンインスー
日本語読み: れいいんじ
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霊隠寺(れいいんじ)は、中華人民共和国浙江省杭州市西湖区にある仏教寺院西湖の西の山麓に位置する。雲林禅寺とも呼ぶ。

禅宗五山のひとつ。

歴史

後世の文献の伝えるところによれば、霊隠寺は天竺僧の慧理によって、東晋咸和元年(326年。ただし、328年とする文献もあり[1])に建てられたという[2]

9世紀の会昌の廃仏によって寺は廃止されたが、その後、建隆元年(960年)に呉越王の銭弘俶によって霊隠寺が再建された[3]南宋五山のひとつに指定された。

康熙帝によって雲林禅寺と名を改められた。康熙帝直筆の額が天王殿に残るほか、康熙帝と乾隆帝の碑亭がある。太平天国の乱で大部分の建築物は焼失し、現在の霊隠寺のほとんどの建物はその後に再建されたものである。大雄宝殿は1910年に再建されたが[4]、1949年に倒壊し、1954年に建て直された[5]

特徴

石塔

霊隠寺にはあまり古い建築物は残っていないが、大雄宝殿の前にある石塔は呉越に造られた[6]。天王殿の前の経幢も10世紀のものである[7]。石塔と経幢は中華人民共和国全国重点文物保護単位に指定されている。天王殿に鎮座している韋駄天像は南宋のもので、清末以降のたび重なる災害を免れた[8]

五百羅漢像のある羅漢堂も有名だが、1936年に焼失し[9]、現在の羅漢堂は再建されたものである。

中国で非常に人気のある済公がこの寺で出家したため、済公を祀るための済公殿がある。

寺の近くの飛来峰には、呉越から元代にいたる時代に刻まれた300体を越える石刻像があり、やはり全国重点文物保護単位に指定されている。

日中国交正常化30周年を記念して2002年に建てられた空海の像がある。

脚注

  1. ^ 霊隠寺志. 巻一. http://ctext.org/library.pl?if=gb&file=83292&page=47&remap=gb 
  2. ^ 潜説友「飛来峰」『咸淳臨安志』巻二十三、1268年。「晏元献公『輿地志』云、晋咸和元年、西天僧慧理登茲山、歎曰、此是中天竺国霊鷲山之小嶺。不知何年飛来。仏在世日、多為仙霊所隠。今此亦復爾邪。因挂錫造霊隠寺、号其峰曰飛來。」なお、晏元献公(晏殊)は11世紀の人。
  3. ^ 霊隠寺志. 巻三上. http://ctext.org/library.pl?if=gb&file=83292&page=141&remap=gb 
  4. ^ 大雄宝殿
  5. ^ 周総理と霊隠寺の再建
  6. ^ 両石塔
  7. ^ 両経幢
  8. ^ 天王殿
  9. ^ 杭州霊隠寺”. 中国仏教協会 (2012年3月13日). 2015年11月1日閲覧。
[脚注の使い方]

外部リンク

  • 霊隠寺”. 2015年10月31日閲覧。
霊隠寺の公式サイト(日本語)。



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