電着塗装とは? わかりやすく解説

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でんちゃく‐とそう〔‐トサウ〕【電着塗装】

読み方:でんちゃくとそう

水性塗料水溶性樹脂電解液とし、電着作用によって金属表面塗料樹脂塗装膜を作ること。自動車車体部品下塗りなど、複雑な形状塗装利用


電着塗装

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

電着塗装

電着塗装の原理電気めっき似た方法であり、水溶性塗料満たした塗料中に金属製の被塗物浸し、これを陽極又は陰極として直流電圧をかけると、塗膜形成成分が負又は陽に荷電し、被塗物表面電着する。こうして塗膜を形成する方法である。被塗物陽極とする場合アニオン電着陰極とする場合カチオン電着と呼ぶ。
  電着塗装は他の塗装法に比べ、複雑形状でも均一な膜厚得られるので防食性が高い塗装が行え、膜厚管理用意である。また塗料ロスがなく、衛生的公害対策面から利点大きい。これらのことから自動車部品家電製品サッシなどの建材への塗装方法として工場ライン生産使われている。
  欠点としては、設備大型化すること、被塗物導電性限られること、厚膜化が困難なことなどがある。
  カチオン電着cation electropainting)は被塗物陰極とし、塗膜成分を負に荷電させて行うが、この場合塗料浴中へ金属イオン溶け出さないため特に防食性に優れている。これを利して自動車ボディプライマー塗装として利用されている。

電着塗装

適している分野・使用事例

アニオン電着塗装自動車自動車部品家電製品サッシなど建材カチオン電着塗装=自動車ボディプライマー)など防食塗装

※本用語集は、索引元の東大阪市製造業支援サイト「東大阪市技術交流プラザ」において、平成16年度委託事業で構築したコンテンツです。

電着塗装

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/21 18:15 UTC 版)

塗装」の記事における「電着塗装」の解説

電極と被塗物それぞれ違う極性印加電圧負荷して、その間塗料満たした状態で直流電流流し塗装する方法一般的にアニオン陰イオン電着塗料カチオン陽イオン電着塗料2種類がある。現在の防食目的とした電着塗料のほとんどは、カチオン電着塗料に置き換わっているが、アルミサッシ家電製品にはアニオン電着塗料使用されている。 電気分解の際に被塗物陽極となるアニオン電着では界面酸性雰囲気になるため防食に不利であると言う説が定説だが、必ずしもそうではないことは広く知られている塗料極性溶媒中に分散された状態であり、一般に普及しているカチオン/アニオン電着析出原理は、電気分解したときに発生する水酸化物イオンまたはヒドロキシルイオンを利用して中和反応電気的な安定性失った塗料粒子凝着するというものである特殊なものでは電解活性型カチオン電着があり、マイケル付加反応利用した電析で絶縁塗料等に用いられている。 塗料粒子顔料サブミクロン(1ミクロン十分の一単位エマルション数十ナノメートル単位粒子であるところから限外濾過膜利用してろ過し、ろ過洗浄として利用して塗料回収する回収水洗システム一般的に普及している。 塗料タイプ防食用にエポキシ樹脂耐候性用にアクリル樹脂用いたものが一般で、そのハイブリッドタイプも実用化している。 カチオンタイプは酸で中和し安定化させており、アニオンタイプはアミン中和し安定化させているためそれぞれ特有の臭気がある。 焼付型の塗料であり、多くがブロックイソシアネートを硬化剤としている。触媒として有機スズ用いられてきたが、近年欧州環境規制適合するため遷移金属等を用いた物に変わろうとしている。 塗膜の膜厚塗装管理しやすいことから、人件費節約目的で電着塗装を採用するケース増えてきている。

※この「電着塗装」の解説は、「塗装」の解説の一部です。
「電着塗装」を含む「塗装」の記事については、「塗装」の概要を参照ください。

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