阪堺上町線住吉公園停留場
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「住吉大社駅」の記事における「阪堺上町線住吉公園停留場」の解説
南海住吉大社駅の東隣にある頭端式3面2線のホーム(1番線が両側ホーム)を持つ地上駅。ホームの長さは2両分あり、最大4列車まで入ることができた。このために、ホームの表示機にも前から発車する旨を出せるようになっていたが、基本的にこの表示が出るのは大増発される正月3が日だけであった。ホームには金魚の泳ぐ水槽があり利用者の目を和ませていた。この水槽は戦時中に防火水槽として造られたものであった。 昭和30年代には、ラッシュ時には1分間隔、1日約200本の発着があったが、あべのハルカスの全面開業に伴い行われた、2014年3月1日のダイヤ改正で、当駅を発着する電車は朝の7・8時台のみに変更され、9時台以降の列車はすべて廃止された。このダイヤ改正前は、当駅を出発する電車が66本あったが、改正後は平日は5往復、休日は4往復のみとなり、始発が住吉公園に到着する時刻が7時35分(平日・土休日とも)、住吉公園発の最終が8時24分(平日)、8時32分(土休日)と営業時間帯は1時間に満たなくなった(同時間帯以降の上町線は全て阪堺線我孫子道または浜寺駅前発着になるため、利用者は隣接する阪堺線住吉鳥居前停留場を利用することとなった)。このため廃止直前には「日本一終電が早い駅」としても知られていた。なお、2015年と2016年の正月3が日の臨時ダイヤでは、日中時間帯(10 - 17時台)に約8分間隔で上町線電車が発着し、1000形「堺トラム」も乗り入れた。 駅北側の踏切は正月3が日の大増発時に監視のための職員を多数配置の上で手動操作をしていた。これは、この時だけ住吉公園行きは踏切手前にある住吉停留場の臨時ホームを使用するが、すでにこの踏切の検知地点を過ぎているのでそのままでは長時間踏切が閉まったままになるためであった。 2015年8月28日に阪堺電気軌道が上町線住吉 - 住吉公園間を2016年1月31日付で廃止することを国土交通大臣に申請したと発表し、当停留場は申請通り2016年1月31日に廃止された。廃止の理由は、住吉 - 住吉公園間の線路は敷設されてから60年以上経過しており改修工事が必要であるが、改修には数億円の費用がかかり、経営に大きな影響を及ぼすためとしている。最終電車はモ161号車。ホームの水槽に飼われていた金魚は、大阪市立茨田北中学校に引き取られた。また、駅ナンバリングでHN11が欠番となった。 ホームと駅構内の線路は撤去され跡地は駐車場となっているが、テナントが入居している関係もあって住吉公園駅舎はそのまま残されており、駅舎正面上部には右書きで「驛園公吉住」の文字がそのまま残っている。また、住吉 - 住吉公園間の線路も駅構内同様に撤去され跡地は駐車場となっているが、同区間には南海線と阪堺線を結ぶ送電線が残されているため、旧軌道敷の駐車場内には鉄道仕様の架線支柱が建てられている。
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