輩行名とはとは? わかりやすく解説

輩行名とは

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 07:14 UTC 版)

輩行名」の記事における「輩行名とは」の解説

輩行」とは「一族のうち同世代の者」という意味で、通常兄弟のことを言う。輩行名は「輩行」のうちの序列(=出生順)を表すもので、太郎一郎)、次郎二郎)、三郎……といった名のことであり、今日でも日本人の名前としても広く用いられるまた、「○太郎、○次郎……」といった風に、その前に1文字をつける場合も多い。2文字をつける例もある。 これら太郎次郎といった名乗り始まりは、遠く嵯峨天皇時代遡る嵯峨天皇第一皇子以下に対して太郎次郎三郎といった幼名授けたことに由来する。 これが時代を追うにつれ一般に広まり成人男性の名前としてつけられるうになる古来中国においては、実名(諱 -いみな)で呼びかけることは親や主君などのみに許されそれ以外人間が呼ぶ事は極めて無礼とされ、代わりに字(あざな)と呼ばれる本名とは別の名前を使った日本においても中国のこの風習伝来し(ただし異説もあるので、詳細は諱の項目を参照)、本名で呼ぶのを避け代わりに仮名けみょう)と呼ばれる通称用いようになった。この仮名として、輩行名使われるようになった嵯峨天皇時代から100年ほど経った平安時代中期には、既に武士階級において、太郎次郎名乗り広まっている。時代下った後も武士階級町人階級問わず広く用いられたが、武士階級仮名なのに対して、諱を持たない町人場合正真正銘本名として用いられた。ただ皆がこの名を用いると同姓同名多く紛らわしくなるため、1文字あるいは2文字付け加え場合もあった。例えば、源義家八幡太郎源義綱賀茂次郎源義光新羅三郎などである。 なお、太郎次郎……という名は必ずしも出生順と一致せず例え宇喜多秀家次男であるが「八郎であったり、茶屋四郎次郎のように代々襲名される場合もあった(ちなみに四郎次郎」は「四郎次男の意味である)。仇討ち名高い曾我兄弟場合は、兄の祐成が十郎、弟の時致が五郎となっている。また先に生まれた側室の子差し置いて正室の子太郎名乗る場合多く例え北条時頼次男北条時宗が「相模太郎」、長男北条時輔が「相模三郎」を名乗っている。 また数字11以降は「郎」の字をつけない場合もあり、例え那須与一十一男であり、「与一」は「十あまり一」の省略である。「三四郎」といった名前もあるが、フィクションよるものであり、実在人物がこの輩行名名乗った記録は無い。

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