要介護探偵の生還
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/18 00:24 UTC 版)
「さよならドビュッシー前奏曲 要介護探偵の事件簿」の記事における「要介護探偵の生還」の解説
新しい年度が始まってすぐ、玄太郎が倒れる。検査の結果脳梗塞と診断され、しかも中大脳動脈と前大脳動脈が同時に詰まるという極めて稀な症状で、手術がうまくいったとしても運動、感覚、言語に障害が残ることは覚悟が必要と言われる。なんとか手術は成功するも、意識は戻らないまま病状は一進一退。しかしインドネシアから帰国した長女・玲子の「くそ爺、起きろ!!」の声でなんとか目を覚ます。ただし後遺症は下半身と両手の指、言語中枢に及んでいたため介護士の綴喜みち子が雇われる。日常生活の中で工夫するだけでなく、民間のリハビリセンター「名古屋老健ケアセンター」に連れて行ったりもしてみるが、有能ではあるが玄太郎のことを「お爺ちゃん」と呼ぶ療法士とはすれ違い、任せていられないと感じたみち子は玄太郎唯一の趣味である模型に目をつけ、やらせてみる。時間はかかるが驚くべき忍耐力で作業を続けたため、みち子はこれこそがリハビリになると確信。しかもその姿が他の患者の励みになるという院長からの申し出で、玄太郎は患者たちの前での模型作りを続けることになる。そのケアセンターでは同じく脳梗塞の後遺症で入所している領家壮平とその家族の熱心なリハビリ風景も評判となっており、みち子も感心していたが、壮一が10メートルのリハビリ歩行の最中に転倒した時、話せなかったはずの玄太郎の声が張りあがる。 御陵(みささぎ) 玄太郎をアテローム血栓性脳梗塞と診断し、手術を執刀した40代の外科医。眼鏡の奥には理知的な瞳を覗かせている。 玲子(れいこ) 玄太郎の長女。夫の仕事の都合でインドネシアに行き、そのまま帰化してしまった。思い立つとすぐ行動したり、常識やしがらみにとらわれないところは姉弟の中で1番玄太郎に似ており、1番逆らうことも多かったが、1番仲も良かった。 玄太郎が倒れたと聞き、一時帰国する。 領家 壮平(りょうげ そうへい) 「名古屋老健ケアセンター」の患者。元々狭心症も患っていたが、脳梗塞により右側の機能が完全に麻痺し、失語症となっている。 領家 壮一(りょうげ そういち) 壮平の長男。1か月前に京都から壮平を引き取った。壮平のリハビリに熱心に付き合う。 領家 亜摘(りょうげ あづみ) 壮一の嫁。壮一と共に、義父の壮平のリハビリに付き合う。 領家 翔平(りょうげ しょうへい) 壮一と亜摘の息子で壮平の孫。なぜか壮平のリハビリを邪魔する。 溝呂木 郡司(みぞろぎ ぐんじ) 「香月地所」の株主。年齢は玄太郎と同じくらいで、スキンヘッドで顎に白髭を蓄えており、とても堅気のものには見えない。右翼の肩書をもつ総会屋で、紋付羽織袴で株主総会に出席し、脳梗塞で倒れた玄太郎を取締役から解任させようと目論む。
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