職事
職事官
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 04:48 UTC 版)
日本における職事(職事官)は、中央官司・大宰府・国司の四等官および品官を指す。長上官のうち内長上と呼ばれる人々に相当し、また公式令では内外諸司の執掌のある者を、官位令では官位相当規定を持つ者を指す(ただし、公式令・官位令・選叙令・禄令・衣服令などの各令の規定間では職事の範疇に多少の違いがある)。 唐では職事官と散官は対となっていたが、日本では必ずしもそうはなっていない。位階は持っていても執掌のない散位は職事に含まれないのは当然であるが、長上官でも外長上にあたる郡司や軍団の大少毅・国博士・国医師は職事には含まれず(郡司や大少毅は「外職事」と呼ばれることもあったが法律上の規定がある訳ではない)、長上工や番上の雑任も職事には含まれていない。内舎人や兵衛・使部・直丁なども職事にはあたらない。在京の文武職事と大宰府・壱岐・対馬に勤務する職事官は半年ごとに120日以上出勤する(上日)ことで、それぞれの官位に応じた季禄が支給されていた(国司など地方の職事官は別規定、また散位にも別の基準で季禄が与えられた)。 職事官にあたる四等官と品官は官司機構の主体を構成する現職の官人層であり、律令国家の中核を運営する人々であった。
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