組合労働者はマクナマラ家の人々の弁護のために団結する
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 02:44 UTC 版)
「ロサンゼルス・タイムズ爆破事件」の記事における「組合労働者はマクナマラ家の人々の弁護のために団結する」の解説
全国の労働運動は、マクマナマラ家の人々に対する扱いに激怒し、労働組合の指導者らは、ただちに兄弟2人の無実を弁護した。彼らは、バーンズは誘拐、自分の法執行官としての詐称、およびマクニガルとジェームズの取扱における不法な監禁、に関わっていた、と主張した。地元の巡回裁判の裁判官は、ジョンの、法的代理人との接触を拒否したし、彼の引き渡しを是認する権限はなかった。2人のマクナマラはどちらも、誘拐されて、ひょっとすると強制されて、告白した第3の男からしぼり出された告白に基づいて逮捕されていた。 多くの組合労働者にとって、マクナマラ事件は、1906年のビル・ヘーウッド(Bill Haywood)事件の繰り返しにみえた。その事件では、ウェスタン・フェデレーション・オヴ・マイナーズ(Western Federation of Miners)の指導者らは、元アイダホ州知事の暗殺にダイナマイトを使用したことで訴えられた。マクナマラ事件の場合のように、或る組合員は告白し、組合指導部の関与を示唆していたし、被告人らは極めて不正規なやり方で引き渡されたし、訴追側の捜査は反組合な利害関係者と強い繋がりのある巡査に導かれた。かの事件の場合、訴追された組合指導者らは無罪とされた。 労働組合の指導者らもまた、他の要素によってマクナマラ家の人々の無実を確信していた。オープンショップ運動とオーティスが示した激しい敵意で、多くの人々が一部始終はでっちあげだと確信した(ただし中にはユージーン・V・デブス(Eugene V. Debs)をふくむロサンゼルス・タイムズビルディング爆破を非難する人々もいた)。バーンズは、ゴンパーズその他の労働組合の指導者らが全国の爆破運動に関わっていた、とほのめかしたし、AFLの職員らは、発現しようとする労働運動を破壊することをもくろむ逮捕者らの国内の運動が進行中ではないかと恐れた。その一方で、ロサンゼルス市長ジョージ・アリグザンダー(George Alexander)は、アメリカ社会党候補者ジョブ・ハリマン(Job Harriman)との再選選挙戦に釘付けになっていた。中には、爆破事件はハリマンを市庁舎の外に置いておく陰謀であるかもしれない、と感じる人々もいた。 組合労働者は、ジョンが、背後に呼び集めるべき魅力的な人物であるとわかった。外見では、彼は敵にダイナマイトをしかける男には見えなかった。彼は、34歳、ハンサムで、運動選手の体つきで、常に身なりがよく、言葉遣いが上品であった。彼は、アイアン・ワーカーズ・ユニオンに勤めながら、夜間に法律の学位を取得した。ジョンはゴンパーズに、自分はロサンゼルス・タイムズ爆破事件とは関係が無いと言って安心させた。ゴンパーズは彼の言葉を信じきり、彼の影響をマクナマラの人々の背後になげた。ゴンパーズの裏書きがあって、USの労働運動全体が、パレード、大衆集会、広告運動、及びマクナマラ弁護基金への寄付で、マクナマラ家の人々を支持した。 バーンズは、インディアナポリス市内で彼がつかんだ証拠をこっそりしこんだと労働支持者から非難されて気分を害した。彼は、サミュエル・ゴンパーズ(Samuel Gompers)にたいして非常に批判的であった。バーンズは、ゴンパーズがダイナマイトの陰謀の一味であるとは考えなかったが、圧倒的な証拠にもかかわらず、バーンズがマクナマラ家の人々を罪におとしいれた、と非難したことに対してゴンパーズは無責任だと非難した。バーンズは、ゴンパーズが4年間におよぶダイナマイト爆破運動を知らなかったはずがない、もし知っていたら躊躇したであろう、と書いた。
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