第9巻: カインドリー・ワンズとは? わかりやすく解説

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第9巻: カインドリー・ワンズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 23:48 UTC 版)

サンドマン (ヴァーティゴ)」の記事における「第9巻: カインドリー・ワンズ」の解説

この巻でシリーズ悲劇的なカタストロフィ迎える。初めにプロローグとして、プロモーション用のアンソロジーVertigo Jam 第1号掲載され10ページ掌編 The Castleドリーミング主な住人紹介される残り占め長編「カインドリー・ワンズ」は、コミックブック13号にわたるシリーズ最大ボリューム持ち構成は複雑である。ドリーム宿命主人公位置置いたギリシア悲劇として書かれ三相一体魔女コロスの役を務める。過去の巻で展開されストーリー引き継がれており、人間界解き放たれトリックスターであるロキロビン・グッドフェロー物語の発端作るドリーム愛す妖精ヌアラ、夫と息子の復讐求めるリタ・ホール、恋人関係にあった破局した魔女テサリーらはそれぞれ乙女・母・老婆役割擬せられ、それぞれ三人の魔女復讐の女神エリーニュス加担してドリーム破滅もたらすそのほかに過去各エピソード代表するキャラクターサブプロット展開する。 ほかの巻のようにリアリスティックではなく表現主義風の様式化されたタッチ描かれている。メイン作画家マーク・ヘンペル(英語版)は、アメリカン・コミック主流スーパーヒーロー作品とは作風異なっており、DC社のオルタナティヴインプリントであるピラニア・プレス(英語版)で精神病院収容者主人公にした作品グレゴリー』を書いていた。 The Castle 夜半過ぎ悪夢から覚めた男は、次の夢を恐れつつ眠り引き込まれる。彼は巨大な本棚林立する図書館司書ルシエン迎えられドリームの城を案内されながら、夢見る者のために物語準備しているドリーミングの住人たちに引き合わせられる。 The Kindly Ones 夢の中で胎児期過ごした幼児ダニエル・ホールが母リタの下からさらわれる。その犯人ロキロビン・グッドフェローだった。しかしリタドリーム息子殺した信じ狂乱の中で復讐を誓うリタ精神現実世界離れ神話ゴルゴーン姉妹迎え入れられメドゥーサ役割帯びる。抜け殻となった体を魔女テサリードリーム干渉から守る間に、リタは旅を続けてついに復讐の女神エリーニュス一体化する。彼らは肉親を手にかけた者に復讐する権利持っており、息子オルフェウス殺したドリーム正当な獲物だった。エリーニュス無敵の力でドリーミング蹂躙する。掟に縛られドリーム性格や、彼を救おうとする妖精ヌアラ行動足枷となり、エリーニュス対抗する手段がなくなる。ドリーム長い煩悶の末に運命受け入れる。 ドリームは姉デスとともに峻嶮な山の峰に立ち、最後会話を交わす。この成り行きドリーム待ち望んでいたことでもあった。デスは弟の手取り別の世界送り出すリタには知る由もなかったが、ダニエルロキらの下から救い出されドリーミング保護されていた。ドリーム遺志により、ダニエル新しドリームへと変貌遂げた

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