第7番「マンモスの墓」とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 第7番「マンモスの墓」の意味・解説 

第7番「マンモスの墓」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 09:26 UTC 版)

合唱のためのコンポジション」の記事における「第7番「マンモスの墓」」の解説

第8番翌年1972年)、ニッポン放送芸術祭参加作品として作曲初演田中信昭指揮ひばり児童合唱団により行われ第27回文化庁芸術祭ラジオ部門大賞合唱曲の部)を受賞した全音楽譜出版社により出版されている。 3楽章から成る無伴奏児童合唱曲(3部合唱)である。環境問題テーマとした作品で、第4番よりもいっそう歌詞の意味内容がはっきりとしている。また、それまでの「コンポジションシリーズでは、歌詞さまざまな素材から構成されていたが、この作品第3楽章では例外的に1つのみ、それも作曲者が自らつくった詩が用いられている。この作品から、作曲者によるメッセージが表に現れるうになる。彼は、第7番以降路線について、「内なる自然を失って暴走する人間肥大化した文明への批判や、自然と人間との調和恢復のねがいという主題」(『日本合唱曲全集 合唱のためのコンポジション』VICG-60151)が存在するとしている。 第1楽章(Allegro non troppo): 歌詞大部分は、柳田國男蝸牛異名分布表』によって示された、カタツムリ方言でのさまざまな呼称を、作曲者そのままもしくは変形加えて構成したのである近代化によって、見かけることが少なくなったこの生き物呼び返そうとしている。2音による単純なわらべうたが、やがて5声部によるトーン・クラスター風の和音へと発展していく。最後に作曲者の子供の頃、友達祖母から聞いたという昔話主人公の名前斉唱歌われる第2楽章(Andante): 2つ名古屋地域山梨県の子守唄に基づく。子守唄登場するような環境、あるいはその唄そのもの失われようとしていることをほのめかしている。コーダの手鞠唄もそうした文脈登場する第3楽章マンモスの墓」(Allegretto): 詩の語り手マンモス墓参りをしに、「マンモス」にある「マンモス寺」を訪れ、そこの和尚からこの動物滅亡至った話を聞くという体裁とっている。マンモスは、あまりに巨大な体躯ゆえに食べて食べて空腹悩まされついには寝る時間をも食事にあてざるを得ず、そうして「寝不足」で死んだのだ。作曲者がこの話(「科学的に何の根拠もない笑い話」と明記しているが)を「肥大化した文明」になぞらえているのは言うまでもない。詩の語り手が「悲しい」話だと感じているのとは対照的に音楽一貫してユーモラスであるのは(マンモス食む様子数え歌で表すなど)、もちろんアイロニー狙ってのことである。第1楽章同じくわらべうたスタイル基調としており、共通のモティーフ随所見られる

※この「第7番「マンモスの墓」」の解説は、「合唱のためのコンポジション」の解説の一部です。
「第7番「マンモスの墓」」を含む「合唱のためのコンポジション」の記事については、「合唱のためのコンポジション」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「第7番「マンモスの墓」」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「第7番「マンモスの墓」」の関連用語

第7番「マンモスの墓」のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



第7番「マンモスの墓」のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの合唱のためのコンポジション (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS