石炭から石油への移行とは? わかりやすく解説

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石炭から石油への移行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 16:28 UTC 版)

石炭」の記事における「石炭から石油への移行」の解説

20世紀にはいると石油採掘技術発展しアメリカ国内中東インドネシア大規模な油田開発されて、大量に安価に入手できるようになった石油液体なので貯蔵移送便利な上、発熱量大きく煤煙少ないので石炭代わる燃料として使われるようになった1910年まで世界海軍の主要艦艇燃料石炭であったが、イギリスでは1914年竣工した軽巡洋艦アリシューザ級と1915年竣工戦艦クイーン・エリザベス級以後の艦は、燃料重油切り替えた日本など国々でも1920年代以後建造された艦の燃料はほとんど全て石油切り替わった他の分野では石油への切り替えは少し遅れた鉄道分野では当初動力車として蒸気機関車のみしかなかったが、1940年代にはアメリカで高出力ディーゼル機関車本格運用始まったドイツ第二次世界大戦中に、輸入途絶した石油代替として石炭液化技術実用化した。これは高温500以上)高圧数十気圧以上)の条件下で石炭水素反応させて炭化水素合成する方法であった第二次世界大戦敗戦した日本疲弊した国内産業建て直しのために国策として石炭増産実施し傾斜生産方式)、戦後復興遂げた当時火力発電はほとんど石炭燃料としていた。しかし1960年から発電用燃料として石油使用量が増大し1970年代には石炭のみを使う火力発電所新設されなくなった時期があった。また既設石炭火力発電所石油使用改造された。しかし2度オイルショック経て石油価格競争力石炭天然ガスに劣るようになったため、1980年以降原子力発電主力とし、石炭火力発電天然ガス用いたコンバインドサイクル発電組み合わせバランスよく使用するように方針転換されている(電源ベストミックス)。ただし化学工業原料としては、現在圧倒的に石油使われている。現在の化学工業基本となっているのは、石油の低沸点部分ナフサ原料としたエチレンである。

※この「石炭から石油への移行」の解説は、「石炭」の解説の一部です。
「石炭から石油への移行」を含む「石炭」の記事については、「石炭」の概要を参照ください。

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