現存する写本
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正徹本と考えられる源氏物語の写本として現在以下の写本が確認されている。 国文学研究資料館所蔵正徹本江戸時代初期の書写とみられる全54帖一筆の揃い本である。正徹自筆本ではなくその転写本である。桐壷から紅葉賀、葵、賢木に正徹の奥書がみられる。 慶應義塾大学付属図書館本江戸時代初期の書写とみられる全54帖一筆の揃い本である。 宮内庁書陵部蔵本室町時代末期の書写とみられる全54帖の揃い本である。他に系図1帖がついている。 部分的に現存する写本 京都女子大学付属図書館吉澤文庫蔵正徹本第01帖 桐壺のみ現存する写本。吉澤義則旧蔵本。吉澤義則は自身の著書に「正徹自筆本」として紹介し、写真を掲載している。 天理大学付属天理図書館蔵本第01帖 桐壺・第48帖 早蕨・第50帖 東屋のみ現存する写本。青表紙本系統の本文に正徹本を校合したものである。 大阪青山短期大学蔵本第52帖 蜻蛉のみ現存する写本。 現存しない・または現在の所在が確認できない写本 金子正臣旧蔵正徹本金子正臣旧蔵本。正徹の奥書を持つ室町時代末期の書写とみられる写本。戦災により焼失したとされる。 徳本正俊旧蔵本徳本正俊旧蔵本。現在の所在は不明である。
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現存する写本
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「混一疆理歴代国都之図」の記事における「現存する写本」の解説
現存するものはわずか2つであり、いずれも日本にある。 現在龍谷大学が所有するもの(同大学大宮図書館所蔵。以後「龍谷大学図」と表記)は、20世紀初頭から近代的学問の手法での研究対象になっている。大きさは163cm×158cmで、絹布の上に描かれている。龍谷大学本は朝鮮半島で作られた写本と見られるが、いつごろ日本にもたらされたかは分かっていない。大谷光瑞が買い求めたという説と、16世紀末の文禄・慶長の役の際に獲得したものを豊臣秀吉が西本願寺に与えたという説がある。 もう一つは1988年に長崎県島原市の本光寺で発見されたもの(以後「本光寺図」)である。これは龍谷大学図よりもかなり大きい280cm×220cmである。本光寺図は江戸時代の日本で複写されたものと見られる。 日本には、さらに疆理図に関連する地図が2つある。熊本の本妙寺にある「大明国地図」、天理大学にある「大明国図」である。この2つは後年にオリジナルから複写したものと見られる。最も大きな違いは、中国の表記が「元」であるところが「明」となっていることである。 寺に伝わっている話によると、本妙寺の地図は加藤清正が文禄・慶長の役に際して豊臣秀吉から賜ったものということになっている。しかしながら、朝鮮王朝側の証言として1593年に記された宣祖実録によると、「加藤清正に降伏した朝鮮官僚の息子が中国と韓国の地図の複写を提供した」との記録があり、これが本妙寺の地図である可能性がある。
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