独島義勇守備隊と韓国警察の竹島上陸
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「竹島問題」の記事における「独島義勇守備隊と韓国警察の竹島上陸」の解説
1953年4月20日には韓国の民間組織独島義勇守備隊が、竹島に初めて駐屯。6月24日、日本の水産高校の船舶が独島義勇守備隊に拿捕される。6月27日に日本の海上保安庁と島根県の9人が水産試験船で竹島に上陸し竹島調査を行い、『日本島根縣隠地郡五箇所村竹島・・・』と書かれた標識を建て、竹島に住み着いていた韓国の漁民6名を退去させた。すると、7月12日に竹島に上陸していた韓国の独島守備隊が日本の海上保安庁巡視船「へくら」(PS-9) に90mの距離から機関銃弾200発を撃ち込む事件が起きる。 1953年10月15日、韓国の山岳界を代表する韓国山岳会(朝鮮語版)の有志会員らが写真家を伴い、ソ・ドクギュ大尉が指揮する海軍905艇で竹島に渡った。上陸した山岳会調査隊の構成メンバーは、測地班、記録班、報道班など。彼等は、日本が建てた『日本島根縣隠地郡五箇所村竹島』の標識を引き抜いた。その後、洪鍾仁(朝鮮語版)(韓国山岳会会長、当時の朝鮮日報主筆)は、彼等が持って来た石碑を設置した。この石碑には、表面に「독도」「獨島」「LIANCOURT」(正式フランス語名称は“Rochers de Liancourt”)、裏面に「한국산악회(韓国山岳会)」「KOREA」「ALPINE ASSOCIATION」「15th AUG 1952」等と刻まれている。 以後、韓国は鬱陵島の警察官約40名を竹島に常駐させており、日本の艦船の接近を認めていない。また独島の西島には韓国人夫婦が定住している。竹島は毎年韓国軍による独島防衛訓練が行われている。日本政府はこの韓国による竹島実効支配に抗議しているが、韓国側は独島は韓国固有の領土であるとして「内政干渉」であると言い張っている。 なお当時韓国には拿捕の法的根拠である漁業資源保護法は施行されておらず、日本漁船拿捕は国際法また韓国国内法においても非合法的な行為であった。この韓国の行為に対して日本の水産庁は「他国の類似事例とは比較にならないほど苛烈」と評した。しかし、韓国側は1952年1月18日の大韓民国海洋主権宣言が拿捕の根拠であるとしている。 また、韓国李承晩体制下に行われたかかる行為を、1960年駐日米国大使ダグラス・マッカーサー2世は、アメリカ国務省への機密電文(機密電文3470号)の中で「国際的な品行や道徳等の基本原理を無視した実力行使の海賊行為」と表現し、「日本人は李承晩の占領主義的手法で苦しんでいる」と訴えている。
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