沖縄県内で意見差
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 23:56 UTC 版)
「今日の香港、明日の台湾、明後日の沖縄」の記事における「沖縄県内で意見差」の解説
沖縄の中でも論調が異なる。特に離島と沖縄本島において意見差が大きいとされる。沖縄タイムスでは、香港を取材した大袈裟太郎の「右か左かじゃなくて、自由対不自由。個人の権利を守る闘いだから辺野古と全く一緒なんだよ。一緒にやろうよ」という言葉を引用している。 一方、先島諸島、特に八重山諸島では尖閣諸島問題が身近であるという背景があり、香港での民主派の弾圧は「石垣市の尖閣諸島周辺で日本の漁業者を威嚇し、自国の権益を拡大しようとする中国公船の活動に通じるものがある。」と八重山日報は言及している。また、沖縄の基地反対派が「条例改正を求める中国政府の強権的な姿勢は、米軍普天間飛行場の辺野古移設を強行する日本政府と同じだ」と主張していることに対し、報道の自由の有無の観点から「沖縄の基地反対運動と香港の民主化運動は全く背景が異なる」と言及している。 2020年5月8日中国公船2隻が日本漁船を尖閣諸島の領海内で追尾する事件があった。これに対し、玉城デニー沖縄県知事は「中国が沖縄を侵略している事実はありません」とTwitterで発信した。仲新城誠は沖縄本島の世論やメディアが宮古島、八重山諸島島の先島諸島住民に冷淡である理由は琉球王国時代の人頭税から続く離島差別も関係していると述べている。 沖縄県議会でも石垣市区選出の大浜一郎は「知事は前知事から離島軽視も引き継いでいるのか。『与那国は知事からネグレクト(無視)されている』という寂しい声が聞こえた。チムグクルは八重山に向けられているのか」と述べており、沖縄本島と先島諸島とは尖閣諸島問題をめぐり溝が深まっているとされる。 沖縄県議会でも保守と革新の対立の中で「中国から侵略されるぞ」とヤジが飛ぶ状況になっている。 八重山日報は2020年11月28日社説で「沖縄がこれまで以上に主体的に尖閣諸島の情報発信に取り組み、さらには香港や新疆ウイグル自治区などの人権問題を追及し、台湾との連携強化を叫べば、尖閣を狙う中国に対する確実な牽制になる。」と主張した。2020年12月5日には「香港の次は台湾」、「台湾有事は沖縄有事」と指摘する声を紹介している。 2021年12月、与那国町の町長である糸数健一は「目の前の台湾が親日だから、安心して暮らせる。中国に統一されたら、地政学的にみて、与那国島は金門島のような存在になってしまう。過去、ベトナム難民が与那国に漂着したこともある。台湾有事になったら、その比ではないだろう」「台湾も必死。お願いだから、台湾を見捨てないで欲しいと思っている。与那国を守ることは日本を守ることではないのか」と述べた。糸数健一は与那国島への自衛隊配備の賛成派として知られている。
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