来園から関東大震災までとは? わかりやすく解説

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来園から関東大震災まで

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/13 22:29 UTC 版)

京子」の記事における「来園から関東大震災まで」の解説

上野動物園でのカバ飼育の始まりは、1911年明治44年)にさかのぼる。最初に来園した子カバは、1907年明治40年)まで上野動物園監督最高責任者)を務めていた動物学者石川千代松ドイツ動物カール・ハーゲンベックとの通算6回目最後となる取引によって購入されたもので、カバとしては日本への初渡来となる個体であった。子カバ生後1年半オスで、当時巡査初任給12円か13円だった時代においての値段は5,401円4銭で、運賃保険料などを含めると約7,000円の費用がかかった。子カバ2月23日上野動物園到着した。ただし、飼育と展示だけではなく繁殖までを視野入れていた石川意図にもかかわらず、つがいではなくオスの子カバを1頭しか購入できなかった。ただしこの子カバは、狭い運動場や2間四方3.6メートル四方)と小さい上に浅いプールという劣悪な飼育環境の上に、本来群れ生活するカバ習性反して孤独な状態におかれたことなどが重なって1912年大正元年11月21日にわずか3歳死亡した1919年大正8年)、2番目のカバ京城の昌慶苑動物園から来園することになった当時の上動物園宮内省所管だったため、同じく宮内省所管の昌慶苑動物園からカバを「贈呈というかたちで移動させる話が進んだ。昌慶苑動物園では、上野動物園より1年遅れの1912年ハーゲンベックからカバをつがいで購入した。このカバのつがいは1914年から第2次世界大戦中に至る30年ほどの間に、12頭以上の子をもうけていた。贈呈されることになったカバメスで、1917年9月生まれの子であった1919年大正8年7月末、上野動物園黒川義太郎は、新橋運送業者運搬の手はずを整えた上でカバ受け取るために京城まで赴いた。しかし、黒川8月1日に昌慶苑動物園到着してみると、カバ脱出騒動起こっていた。騒動原因となったのは上野動物園運搬予定カバ母親で、当時妊娠中だったために気が荒くなっていたという。この騒動夜中になってやっと収まり、母カバはもとのプール戻った。実はこのとき、東京手配し船便仁川経由運搬していたカバ輸送箱が予定日時までに京城到着しなかったため、黒川は昌慶苑動物園側への言い訳考えながらカバ受け取り赴いていたという。後に黒川自著で「脱出事件で、ボロ出ない済んだ」と述べている。 8月2日カバ上野行き輸送箱に収容され8月7日京城出発した運搬鉄道関釜連絡船によって行われ8月13日上野動物園到着した。このカバ京城の1字をとって「京子」と命名された。京子健康な個体で、順調に成長していった。 1923年大正12年9月1日関東大震災発生して東京甚大な被害受けた上野恩賜公園被災した市民たちの避難場所となり、上野動物園即日閉園せざるを得なかった。上野動物園自体被害少なく動物たち来園者たちも直接負傷するようなことはなかった。ただし、臆病な性格京子怯えきってプールの底に潜ったままになってしまい、ときおり呼吸のために水面から鼻面を出す以外は全く姿を見せなくなった。飼育担当者たちがこのまま餓死してしまうのではないかと気をもんでいたところ、京子大震災発生から3日後の朝水面から顔を出して、ようやくエサ食べて無事な姿を見せた

※この「来園から関東大震災まで」の解説は、「京子」の解説の一部です。
「来園から関東大震災まで」を含む「京子」の記事については、「京子」の概要を参照ください。

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