最初のタヒチ滞在とは? わかりやすく解説

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最初のタヒチ滞在

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 20:22 UTC 版)

ポール・ゴーギャン」の記事における「最初のタヒチ滞在」の解説

1890年までには、ゴーギャン次の旅行先としてタヒチ思い描いていた。1891年2月パリのオテル・ドゥルオー(英語版)で行った売立て成功し旅行資金ができた。この売立て成功は、ゴーギャン依頼されオクターヴ・ミルボー好意的な批評書いたことによるものであったコペンハーゲン妻子のもとを訪れてから(これが最後に会う機会となった)、その年の4月1日出航した。その目的は、ヨーロッパ文明と「人工的因習的な何もかも」からの脱出であったとはいえ、彼はこれまで集めた写真素描版画携えることは忘れなかった。 タヒチでの最初の3週間は、植民地首都西欧化進んだパペーテ過ごしたレジャーを楽しむ金もなかったので、およそ45キロメートル離れたパペアリアトリエ構えることにして、自分で竹の小屋建てた。ここで、『ファタタ・テ・ミティ(海辺で)(英語版)』や、『イア・オラナ・マリア(英語版)』といった作品描いた後者は、タヒチ時代で最も評価の高い作品となっている。 ゴーギャン傑作多くは、この時期以降生み出されている。最初にタヒチ住民モデルとした肖像画は、ポリネシア風のモチーフ取り入れた『ヴァヒネ・ノ・テ・ティアレ(花を持つ女)』と考えられる。彼は、この作品を、パトロンでシュフネッケルの友人ジョルジュ=ダニエル・ド・モンフレイ送ったゴーギャンは、タヒチの古い習俗に関する本を読み、アリオイ(英語版)という独自の共同体オロ神(英語版)についての解説惹きつけられた。そして、想像基づいて、絵や木彫り彫刻制作した。その最初が『アレオイの種』であり、オロ神の現世での妻ヴァイラウマティを表している。 彼がパリ友人画家モンフレーに送った絵は全部9点であり、これらは、コペンハーゲン亡きファン・ゴッホ作品一緒に展示された。しかし売れたのはわずか2点で、ファン・ゴッホ作品比べて不評だったものの、好評だったとの報告聞いてゴーギャンは意を強くし、手元70点ほどを携えて帰国しようと考えたいずれにせよ滞在資金尽きており、国費帰国するほかなかった。その上健康も害しており、当地医者心臓病だとの診断受けていた(梅毒初期症状であったとの見方もある)。 ゴーギャンは後に、『ノアノア』という紀行文書いている。当初は、自身の絵についての論評タヒチでの体験記したものと受け止められていたが、現在では空想剽窃入り込んでいることが指摘されている。この本で、彼はテハーマナ(通称テフラ)という13歳少女現地で妻としていたことを明かしている。1892年夏の時点で彼女はゴーギャンの子妊娠していたが、その後うなったかの記録はないが、流産したとされている。 『ヴァヒネ・ノ・テ・ティアレ(花を持つ女)』1891年ニイ・カールスベルグ・グリプトテク美術館。 『イア・オラナ・マリア(我マリア拝する)』1891年メトロポリタン美術館。 『タヒチの女(浜辺にて)』1891年オルセー美術館。 『ファタタ・テ・ミティ(海辺で)』1892年ナショナル・ギャラリー (ワシントン)。 『アレオイの種』1892年ニューヨーク近代美術館。 『死霊が見ている1892年オルブライト=ノックス美術館。 『テフラ(テハーマナ)』1891-93年。オルセー美術館

※この「最初のタヒチ滞在」の解説は、「ポール・ゴーギャン」の解説の一部です。
「最初のタヒチ滞在」を含む「ポール・ゴーギャン」の記事については、「ポール・ゴーギャン」の概要を参照ください。

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