映画俳優に転身とは? わかりやすく解説

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映画俳優に転身(1951年7月 - 1957年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 16:26 UTC 版)

市川雷蔵 (8代目)」の記事における「映画俳優に転身(1951年7月 - 1957年)」の解説

1951年壽海養子となった雷蔵だったが、若いうちから大役与えないという壽海方針もあって、さして良い役は与えられず、楽屋には大部屋あてがわれるという扱い受けたそんな中雷蔵1954年大映所属の映画俳優に転身した。 動機について雷蔵自身日和見的・試験的に映画出てみようと思った述べているが、田山力哉によると雷蔵以前から自分対す処遇に強い不満を感じていたところ、1954年大阪歌舞伎座催され六月大歌舞伎『高野聖』において、台詞がひとつもない白痴の役が割り当てられたことに憤激し梨園縁を切ることを決意かねてから雷蔵時代劇スターとして売り出そうとしていた大映誘い応じ、映画俳優に転身したという。なお、映画俳優転身後に雷蔵つとめた歌舞伎1964年1月前年落成したばかりの日生劇場上演され武智鉄二演出勧進帳』の富樫左衛門のみである。雷蔵はこの時「歌舞伎年を取ってからでないとだめだが、映画年を取ったらだめ。若い間、映画稼いで年を取った歌舞伎をやろうと思っているんです」と語っている。映画俳優になることを決めた後、雷蔵映画館足繁く通って東映時代劇スター中村錦之助の演技研究した雷蔵1954年8月25日公開の『花の白虎隊』で映画俳優としてデビューした権門出ではない雷蔵出自歌舞伎界では出世妨げとなったが、関西歌舞伎重鎮市川壽海の子である雷蔵映画界では貴種として扱われた。大映経営陣雷蔵長谷川一夫に続くスターとして売り出す意向持っており、デビュー作の『花の白虎隊』の後5作目の『潮来出島 美男剣法』(1954年12月22日公開)、6作目の『次男坊鴉』(1955年1月29日公開)と立て続け主役に抜擢した。 デビュー2年目1955年雷蔵は『新・平家物語』(1955年9月21日公開)の平清盛役でスターとして注目を集めるようになった雷蔵映画16監督した田中徳三は、当初雷蔵俳優としての大成難しいと感じていたが、『新・平家物語』で印象一変した述べている。また雷蔵映画16監督した池広一夫は、それまで長谷川一夫亜流のようなことをやっていたのが、じわじわ役者根性出てきたと評している。映画評論家佐藤忠男は、『新・平家物語』を境に「長谷川一夫後を追うように、もっぱらやさ男美男の侍ややくざを演じた雷蔵が、「通俗的なチャンバラ映画だけではなく、しばしば格調の高い悲劇鮮やかに演じすぐれた俳優になっていった」と評している。雷蔵足腰弱く立ち回り時にふらつく癖があった。元大映企画部長の土田正義によると、立ち回りに不安のある雷蔵に「天下制した青年清盛」を演じさせるのは大変な冒険だったという。雷蔵自身足腰弱さ自覚しており、同志社大学相撲部通い四股を踏むなど様々な鍛錬行った改善されず、撮影時スタッフ足腰弱さ画面表れないよう配慮する必要があった。雷蔵映画18監督した三隅研次によると、雷蔵は自らの肉体的な弱さ対し強い嫌悪感持っていたが、ある時期を境にそうした肉体的欠陥を受けいれた上で、それを乗り越えようとする姿勢をとるようになったという。『新・平家物語』を境に雷蔵は、年間10本以上の映画出演し休日返上撮影を行う多忙な日々を送るようになった

※この「映画俳優に転身(1951年7月 - 1957年)」の解説は、「市川雷蔵 (8代目)」の解説の一部です。
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