明治天皇御統監四十周年記念碑 (誓いの御柱)
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「明治天皇駐蹕御趾」の記事における「明治天皇御統監四十周年記念碑 (誓いの御柱)」の解説
この碑は、公園で最大の碑で歩道北側にそびえ立っているので、よく目立つ。昭和5年(1930年)11月、明治天皇御統監40周年を記念して建立されたものである。塔部には「五箇条の御誓文」が記され、台座部には「弥栄 (いやさか) 」「天晴 (あわ) れ」「あな面白 (おもしろ) 」「あな手伸 (たのし) 」「あな明 (さや) けおけ」と記されていたが、経年による劣化のため文字部分が剥離し、解読が出来ないところがある。 「弥栄」は日本の国と皇室のますますの繁栄と安泰を祈る意を表す言葉である。 「天晴れ」以下の言葉は、古史・古伝に記された「天の岩戸開き」で天照大神が岩戸隠れされ、天地が闇に閉ざされていたところ、天の安の河原に集まった神々の知恵で天の岩戸が開かれ、天地に光が満ちた時に諸々の神が発した、喜びの言葉である。世の中が光と喜びに包まれたことを寿ぐ言葉である。「天晴れ」は、文字通り天の岩戸が開かれ天地が明るくなったとの意である。 「あな面白」は、光を浴びて神々の顔が白く輝いて見えるさまを表している。 「あな」という語は、感動を表す接頭語であり、「面白」を強調する語である。 「あな手伸」は、手を伸ばして喜び踊る様や手を差し伸べて求めていたものを受け止めるさまを表す意で、「楽しい」と同義である。 「あな明けおけ」は、世の中が明るく清明 (さわやか) になったとの意で、「おけ」は、「飫憩」や「汚穢」と書かれ、神楽などで邪気や穢れを祓う囃子言葉として使われている。 参考天照大御神の命、天の岩屋戸を出でませるからに、天の原も天の下も自づと輝き照り明かりて八百万の神々諸々共に合い見るに面 (おもて)皆著 (しろ) し、故に手を伸ばして歌い舞い天晴れ、あな面白、あな楽し、あな清 (さや) けおけと歌いましき 五箇条の御誓文は、中学校の歴史教科書にも記載されているので広く知られている。しかし、条文の後に続く文章があることは余り知られていない。併せて記述する。なお送り仮名は平仮名に直した。 一 広く会議を興し万機公論に決すべし 一 上下心を一にして盛んに経綸を行うべし 一 官武一途庶民に至る迄各其志を遂げ 人心をして倦まざらしめん事を要す 一 旧来の陋習を破り天地の公道に基づくべし 一 智識を世界に求め大に皇基を振基すべし 我国未曾有の変革を為さんとし、朕躬を以て衆に先んじ、天地神明に誓い、大に其国是を定め、万民保全の道を立てんとす。衆亦此旨趣に基き協心努力せよ。
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