旧ミュサヴァト党時代とは? わかりやすく解説

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旧ミュサヴァト党時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/04 03:44 UTC 版)

ミュサヴァト党」の記事における「旧ミュサヴァト党時代」の解説

最初ミュサヴァト党1911年バクーで、元ヒンメトメフメト・エミーン・ラスールザーデ、マンマダリ・ラスールザーデ(az, メフメト・エミーンの従弟)、アッバースグル・カジムザーデ (az)、タギ・ナギエフの4人によって秘密結社として設立された。当初党名ムスリム民主ミュサヴァト党だった。その他のメンバーにはヴェリ・ミカイログル、セイド・ヒュセイン・サディグ (az)、アブデュッラヒム・ベイ、ユシフ・ジヤ・ベイ、セイド・ムサヴィ・ベイや、後にアゼルバイジャン社会主義ソビエト共和国指導者となるナリマン・ナリマノフがいた。党の主導権握っていたのは、イスタンブール亡命中のメフメト・エミーン・ラスールザーデであった。 党は、国内外アゼルバイジャン人ムスリム対すアピールとして次のうな目標を掲げたすべてのムスリムの、国籍宗派問わない団結 すべてのイスラム国家独立回復 独立のために戦うすべてのイスラム民族対す物的道徳的援助拡大 すべてのムスリムイスラム国家対す攻撃面、防御面での援助上の目標拡散妨げ障壁撤廃 ムスリム前進のために努力する諸党との関係の構築 博愛目的とする国外の諸党との、必要に応じ接触及び意見交換の関係の構築 すべてのムスリム生存と、彼らの商業交易経済活動全般発展向けた不断闘争 第一次世界大戦以前ミュサヴァト党はむしろ、中東全体においてイスラム世界テュルク諸語圏の繁栄政治的統一のために働く存在の、ミニチュア地下組織版とも言うべき存在であり、汎イスラーム主義英語版)、汎テュルク主義的な面も持っていた。その汎テュルク主義は、オスマン帝国青年トルコ人掲げた新奇なイデオロギー反映したものであり、その始祖ロシア帝国内のアゼルバイジャン人知識人とりわけアリ・ベイ・ヒュセインザーデ(英語版)や、その文学作品によるテュルク諸語話者一体化によって帝国内の様々な民族意識覚醒もたらしたアフメト・アーオール(トルコ語版)のような人物であった。 しかし、そのイデオロギーにもかかわらず党は大戦中に帝政ロシア支持した一方で党の出現ロシア社会民主主義者から伝統的な調和反逆する後れたムスリム妄執裏切り狂信支えられた、帝国主義的オリエント主義的な産物」と見なされた。あるソ連識者言葉によれば、ラスールザーデとバクーミュサヴァト党は「ボリシェヴィズムから汎イスラーム主義へと180度転換した」という。帝国内のムスリムは「裏切者ミュサヴァト党」に操られ逸脱者、反逆者として執拗に攻撃された。ロシア人労働者グルジア人アルメニア人ユダヤ人エリート中核をなすバクーメンシェヴィキ社会革命党も、イスラム教徒を「怠惰」で「蒙昧」であると長らく非難し続けた。さらにボリシェヴィキのみならず立憲民主党デニーキン主義者からも、ミュサヴァト党社会民主主義者の皮を被った封建的なベイども、ハーンども」の集まりとして扱われた。このような非難は、社会民主主義誕生するはるか以前からの評価にも見受けられるのである。しかしそのような中傷は、党の大衆主義的な政策ムスリム労働者から支持され始めると、ロシア社会民主主義流れからの大多数ムスリム離反もたらす方向にも作用した。 党の指導層大部分は、アゼルバイジャン人社会テュルク人社会の上階級出身高学歴専門家だったが、1917年から1919年の間に入党した党員多くは、教育水準の低いバクー下層ムスリムだった。

※この「旧ミュサヴァト党時代」の解説は、「ミュサヴァト党」の解説の一部です。
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