料理と飲料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 14:57 UTC 版)
カルダモンは強く、特有の味と、非常に強い好ましい樹脂性の香りを持つ。ブラックカルダモンは明らかによりスモーキーな(しかし苦くはない)香りと、ミントに類似しているとも言われる爽やかさを持つ。 グリーンカルダモンは重量あたりで最も高価な香辛料の一つであるが、香りをつけるにはほんの少量しか必要でない。鞘から取り出された、あるいは挽いて粉にされた種子はすぐに香りを失ってしまうため、鞘の状態で保存するのが良い。鞘と種子を一緒にすり潰すと品質と価格の両方が低下する。ホールのカルダモンの鞘を必要とするレシピのためには、鞘10個がカルダモン粉末小さじ1 1⁄2杯に相当すると一般的に受け入れられている。 カルダモンはインド料理で一般的な食材である。北欧諸国、特にスウェーデン、ノルウェー、フィンランドではパン焼きに使われる。これらの国では、スカンジナビアのユールブレッドユールカーケ(ノルウェー語版)やスウェーデンの菓子パンkardemummabullar、フィンランドの甘いパンプッラといった伝統的なおやつにカルダモンが使われる。中東では、グリーンカルダモン粉末は甘い料理のためや、コーヒーや茶の伝統的な香味料としても使われる。カルダモンはいい香りのする料理にも広く使われている。一部の中東諸国では、コーヒーとカルダモンが木製すり鉢Mihbajで粉末にされ、スキレットmehmasで一緒に加熱することで、40%のカルダモンを含む混合香辛料が作られる。 アジアでは、特に南アジアにおいて、両方の種類のカルダモンが甘い料理やいい香りのする料理で広く使われる。どちらもインドとネパールのマサラやタイのカレーペーストといった混合スパイスに含まれることが多い。グリーンカルダモンは伝統的なインドの甘い食べ物(英語版)やマサーラー・チャイでしばしば使われる。どちらもバスマティ米やその他の料理の付け合わせとしてもしばしば使われる。種子自体を口に含んで噛んだりもする。これは巨大菓子製造会社リグレーによって使われる。同社のEclipse Breeze Exotic Mintのパッケージは、製品が「最もきつい口臭を中和するためにカルダモン」を含むと表示している。また、カルダモンは芳香苦味薬、ジン、ハーブティにも含まれる。 朝鮮では、シュクシャ(縮砂、沙仁〔사인、サイン〕、Amomum villosum var. xanthioides)とソウカ(草果〔초과、チョグァ〕Lanxangia tsaoko)が醍醐湯(제호탕、ジェホタン)と呼ばれる伝統茶で使われる。
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