グリーンカルダモン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 14:57 UTC 版)
グリーンカルダモン(または漂白された時はホワイトカルダモン)は、ショウズク Elettaria cardamomumに由来し、インドからマレーシアに分布する。ホワイトカルダモンとしばしば呼ばれているのは、実際にはシャムカルダモン Amomum krervanhである。 ショウズクは、インド南部のマラバール海岸の標高500–1500メートルの湿潤林に自生している。他にもトラヴァンコール地方には200–300キロメートルに渡って自生している地域もある。インド以外ではセイロン島、インドシナ半島にも自生している地域があり、いずれも多雨で湿潤な木陰や水辺を好む。外見は葦に似た多年草で、成長すると丈が2~3メートルとなる。葉は長さ50センチメートル、幅が5センチメートル程で、基部が鞘状になっている。地面の近くに薄緑の白に赤紫の入った花をつけ、成熟すると8–18ミリメートルの卵型の実をつける。果皮は無味無臭だが成長とともに黄緑色から褐色に変化する。皮の中には香りのいい黒っぽい種子が多数含まれている。 マラバールカルダモンの商品栽培はインドのマドラス地域やセイロン島のキャンディ近辺、カンボジア、ラオス、トンキン高地で行われている。風の当たらない肥沃で湿潤な木陰に穴を掘り、根茎もしくは種子を埋める。2–3年で実をつけるようになり、5年後には安定して収穫ができるようになる。10–15年くらいの間が最盛期となり、インドでは20年毎、セイロン島では40年毎に植え替える。畑作以外にも野生のカルダモンに手を入れ収穫する農家もある。ハサミを使って手摘みで収穫し、不正防止のため生のまま取引きされ、取引きでは形が揃っていて重さが重いものほど上質とされる。漂白処理の後、乾燥させ市場に送られる。生の種を乾燥させると乾燥後は25–30%の重さとなる。
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